📖 創作･携帯小説

「チャイナ？」「China」と答えたきり女はこちらを見ることもなく同僚とのお喋りに戻ってしまった、とりつくしまもなく私はスマホの画面に目を落とした　珠海市……
カバンからガイドブックを取り出し地図と見比べた　なるほど　確かにそれはマカオと中国の境のやや中国側にあった

「これだから…」私はテレビのcmでやたら便利と安価を謳ったホテルの予約サイトに怨み事を言おうとして止めた

待てよ……以前にもあったのだ20時にフロントが閉鎖するホテルに深夜便で到着する私の予約が通ってしまった事　この時は

この時はホテルから英語で長文のメッセージが送られて来たのでサイトの運営会社に翻訳して送ってこいとクレームを付けたのだ　電話の向こうでさも「英文も読めないのに海外に行くんじゃねぇ」とでも言いたげな受け付け嬢がひととおり私の不満を聞いたあと「お客様！この到着時刻ですと宿泊は出来ませんが？」　なんだと！予約を受け付けたのはソッチだろ！慌ててキャンセルして……
いやいや　予約サイトを責めても仕方ない　こんなもんだろう　今分かっている事はもう夕方になろうとしている時刻に言葉も通じない異国のこの地で今夜泊まる宿が見つかってない事だけだ　私が今居るマカオの玄関口たる港は香港から高速船で一時間　本当なら宿に荷物をぶん投げて街の散策に冷たいビールと口にあわない中華料理で一杯やるはずだった
両替を済まし港のインフォメーションで宿への行き方を尋ねたのだ案内嬢は言った「あんたの行こうとしている所は中国だ」「what?」嬢はテーブルに貼り付けてある地図を指差し
「China」えぇ中国？　私は旅慣れてないのだ　ましてや海外なんて

ましてや海外なんて　旅慣れた人にとってはこんな事はなんて事ないのだろう　なんなら中国との国境まで行って入国し予約しておいた宿に泊まれば良い話である　しかしこの時の私は中国に入国するのに査証が要るのか要らないのかそんな知識さえ持ち合わせていなかった、私は案内嬢の「China」の意味を理解した時　瞬時に宿泊を諦めた
「さて、どうしたものか」ここマカオには世界遺産がある
旧宗主国ポルトガルの美しい街並みが残っていて礼拝堂か何かが世界遺産らしい　今晩泊まる所をどうしようか　それは追々考えるとして　とりあえず街の中心部まで行ってみようと思った

>>4
文章が下手で申し訳ない　このホテルからの英文というのは香港のホテルまでの道案内でした　本来なら地図でも送って来いよと言いたいところだが香港という所はごちゃごちゃして複雑そうに見えるが意外と整然としている　

>>6
むしろ文章で書かれたモノのほうが分かりやすくかも知れない

とりあえず街の中心まで行ってみようと思った、
港の建物の前にバス乗場があって何台もの色とりどりの観光バスが停まっていた、それぞれのバスの前にはレースクィーンの様なきわどい衣装を着た若い娘が居て前を歩く観光客を捕まえ次々と収容していった　この娘達は港の建物の中やバス乗場に続く壊れたエスカレーターの前にも沢山いて船が到着する度　建物から吐き出される大量の観光客を次々取り囲み半ば強引に手にしたチラシを渡されていた　幾枚ももらった観光客達はチラシを読みながら壊れたエスカレーターでつんのめるという手筈のようだ　それにしても一国の玄関たる港の施設を壊れたままにしているというのと階段という回避措置が取れない　エスカレーターしかない辺りに大陸のおおらかさを感じた　「直しとけよ」私もつんのめりながら一人ごちた　このバスとレースクィーンとチラシはそれぞれ所属が決まっていてこれ等の元締めはカジノだ　多くのカジノはホテルと併設されていて港の観光客達を女の子達で誘惑しチラシに付いてるバス無料券や割引券でカジノまで連行し尻の毛まで抜いてハイ！サヨウナラとこれまた只で港まで送るシステムになっている
私もこのシステムに便乗さして貰いまんまとカジノが集まる市の中心街まで行く事にした　バスの中から見たマカオの街は当たり前なのだがいろんな標識や看板がポルトガル語表記でガレッジはコレジオ　スクールはスコラ等探せば幾らでもあった　バスはホテルの地下駐車場に入り誰も逃げられないようにカジノに送り込まれる　私と同じような企みを持っている人は沢山居るようで集団に付いて真っ先に出口を目指しギンギラギンのカジノから出た

カジノから出た私は街を歩き始めた、どこに何があるかわからず適当だ　頼みの綱はガイドブックと街の案内板だけだ　でも私はガイドブックに目を落とす時間が惜しく初めて訪れた街をキョロキョロと眺めまわした　何もかも珍しく面白かった　前輪二輪の間に座席の付いた自転車タクシーや看板
商店の軒先　面白いしかし時間がない　早く香港に帰って宿を見つけなければ　一時はここマカオでホテルを探そうと思ったがカジノ付きホテルはとんでもなく高いというし泊まれそうなサウナはエロ臭プンプン　街中で泊まれそうな宿は見つけられなかった　さんざん歩き回り世界遺産やポルトガルの街並みにはたどり着けなかったが香港に帰る事にした
帰りもバスでと考えたがカジノで配られた無料券が無いと乗れないらしくハエのように追い払われた　仕方なくタクシーを捕まえ港まで送って貰った

タクシーに送って貰った私は船に乗り込んだ「さよならマカオ」目的の場所にもたどり着けなかったが後悔はなかった私の旅にはありがちだ目的地に着けなくても過程が充分楽しいのだ　目的地には次回来た時に行けばいい　又マカオに来る理由が出来た
やがて暗くなる空にやや焦り始めた　波に揺られて「どうしようか？」考えを巡らせた　とりあえず安宿がたくさん入っているビルを何棟か当たって…
旅慣れている人からすれば焦る必要も困る必要も無いだろうが私は英語のえの字も話せない学生時代は英語のテストはずっと赤点だった奴だ　覚えている英単語を集めれるだけ集め頭の中で組み立てた「ディスナイト」あるいは「ワンナイト」泊まるは「ステイ」か？一名は「ワンパーソン」後はプリーズだな　断られたらホワイ？と時と場合によってはファックも要るな　これで充分だしこれしか知らない　香港の11月は暖かく野宿も可能だろうが　安全に眠れそうな場所も知らないし台湾よりワイルドなイメージの香港で誰もいない深夜の街角に居場所があるように思えなかった

船が着岸すると同時に速足で地下鉄の駅を目指した　香港島から九龍側に渡り尖沙咀の駅で降りた

地下鉄の駅の階段を駆け上がり　目当てのビルに飛びこみ安宿のフロントが開いている所を探したしかし大概の安宿は管理人が帰宅してしまい僅かに開いている所も「プリーズ　ステイ　ディスナイト　ワンパーソン OK?」「NO!」「ホワイ？」「NO!」シッシッと追い払われる始末「ファッ…」止めておこう　もう一軒は浅黒くて髪の毛はチリチリのもはやナニ人なのか分からない太ったオバサンが出てきてしきりに「お前の言う事は解らない」と言う　大きな荷物を背負った男が宿屋に来て言う事に「泊めてくれ！」意外何を言うのだろうか　私は女の悪意を感じたがファックは止めておいた
８時なのだ８時になるとフロント係は帰宅し宿泊客は預かったホテルの入り口の鍵と部屋の鍵で出入りするのだ
仕方なくもう一軒の世界的に有名で悪名高いビルに行った
「ドラゴンホテル」ビルのエレベーター前に貼り出される案内板を見て規模が大きそうで低層階にあるホテルに目星をつけた　なぜなら先ほどから待てど暮らせど一向にエレベーターが降りて来ないのだ低層階なら階段で済む　恐らく朝の混雑する時間帯はエレベーターの前で一時間とか……冗談じゃない私は忙しいのだ　こういった香港の安宿は一つのビルの中に何軒も入っていてワンフロワーが丸々ホテルの所もあれば
１部屋の中を幾つもの部屋に区切って営業している所もある
ではワンフロワーの所が広いか？といえばそんな事はなく　やってる事は似たり寄ったりである　日本では消防法上絶対認められないだろう、そもそも香港のビル自体ビルの上にビルを建て増築増築で地震が来れば見事に総崩れ香港人は全滅するんじゃないかと思ってしまう

このドラゴンホテルは低層階ワンフロワー　あと他の階にも何軒が営業しているようだ　大手だ
ようやくやって来たエレベーターに黒人やらインド人と乗り込み三階で降りた

エレベーターを降りたら　そこが直ぐホテルのフロントだった　フロントと言ってもガラスの大きなドアの向こうに更にガラスで仕切られた部屋がありそこに事務机が置いてあるだけで　東洋人の青年相手に太ったおばさんが何やら話していた

「すいません」私はガラスのドアを開け　頭を突っ込んで日本語で声をかけた　太ったおばさんは青年の背中ごしに「どうしたの？」と表情と身振りで聞いた「プリーズ　ステイ」私は恐る恐る言うと　おばさんは「ok」と笑顔で答えた「先客がいるから　もう少し待ってて」とまた身振りで伝えてきた　私はガラスドアの中に身体を入れ青年の後ろに立った「良かった」心底ホッとした　足元のソファーにこのホテルの従業員だろうかホットパンツをはいた女が退屈そうに足の角質と格闘していた　女はおばさんに何か命じられビーチサンダルをペタペタ鳴らしながら部屋を出ていき　続いておばさんが事務机のフロントから出て来た　おばさんは事務室の扉を閉めるとガチャンと鍵をかけ私に待つように言うと青年を連れて部屋を出ていった

この事務室ガチャンに世界の広さ　大陸の大きさを感じた
「なるほど　香港ではこうなんだ…」恐らく事務室には今日の売上等　大切な全てのモノが置いてあるのだろう　宿の経営者たるおばさんは席を離れる時トイレに行く時でさえ事務室ガチャンをするのだろう
おばさんは戻ってくると「で？」と表情で聞いてきた　だから…「プリーズ　ステイ」ここから始めなければならなかった「ああ…そうだったね」それからが長かった　宿の女はまた角質と格闘を始め　私はおばさんの何か愚痴めいた話を延々と聞かされた挙げ句「パスポート見せて」ようやく次の段階に進んだ先客の青年もやたら長い時間かかってるなと思っていたがこういう訳か…
おばさんはパスポートの写真と私の顔を何度も何度も見比べて緻密に書き込まれ過ぎて汚なくなった宿帳のようなノートに旅券番号を転写し始めた眼鏡をつけたりはずしたりしながらその度に番号を見失うおばさんに代わって私が読み上げた「えぬゆうふぉうつう……」
ようやく書き終えたおばさんは今度は「ジャパニーズ　グッド」日本人はクリーンでテンダーでカインドでグッドだと日本人礼賛を始め挙げ句「チャイニーズ　バッド」中国人はダーティーでストールするからバッドだと口を歪めて語り出した　私は集中力を失い　目は室内に貼ってある掲示物を見始めた

おばさんの机の後ろには香港の有名人や偉いさん　恐らく行政長官と思われる人物と写った写真が幾枚も貼ってあった　しかしどれも不自然で合成であることが丸わかりだった
「面白い」香港ではこうなのだ　それともう一つ通路から良く見える場所に巨大に引き延ばされた日本のドラマのポスターが貼ってあり　このドラマの元となった紀行小説は私も大好きで　ドラマ化された時はどうせ美男美女が沢山出て来て恋愛ドラマ風に変えられてるのだろうと見なかったのだが　ポスターの隅に書かれた「机の引き出しに転がっている一円玉」から始まり「旅に出た」の美しい詩というかキャッチフレーズに目が釘付けになった　そうだ私も本当はこれを目指していたのだ　結局こうはなれなかったが今からでも間に合うだろうか……
「オゥ　ユア　ラッキー」おばさんが突然話を切り替えたので私は驚いた「ユア　ベリー　ラッキー　ソオ　ハッピー」「ホワイ？」私は尋ねた　なんでもこの宿にはこのドラマの撮影に使った部屋があり　今日は空いているのでそこに泊まらせてあげるというのだ　「本当か？このビルに入っているいくつもの宿が同じ事を言っているのだろう」と思ったが興味をそそられたのと　何より早く解放して欲しかったのでその部屋を案内してもらう事にした　おばさんが何か言うとまた女はパタパタと出て行った　おばさんは私について来るように言うと事務室ガチャンをして歩き出した　通路からドラマのポスターが良く見える場所に貼ってあり　この宿がどうゆう宿か日本人客に誇示する役目を果たしていた

案内された部屋はずいぶん酷い部屋だったが海外の安宿に
泊まる経験が皆無だった私には比較する術もなくとりあえず珍しがり嬉しがる事にした

　　
　昨日　買い物で店に入ろうとしたら　

　不思議ちゃんタイプが　優しくて　

　思わず　恋の予感がめばえた　

　ヤッパリ　いいわ　不思議ちゃん　

　優しい手は　俺が店に入るまで　

　ドアを押さえててくれた事　　

　思わず　ありがとう　と言った

　この子と　会ったのは二度目　

　今度会う迄に　オシャレして　

　気合い入れて　付き合って下さいと　

　言ってみようと思うのは　妄想だけど

　でも若すぎるよな　不思議ちゃん

　俺が若かったら　

　と妄想してたら　　ちょっと気持ちが　

　晴れた　　何で　不思議ちゃんは　

　可愛くて　優しいんだろ　

　これは　一押し　惚れるなら　

　不思議ちゃんが　一番　

>>19
　
　メイドカフェでは　有りません　

　普通のデパートみたいな所です　

>>20
　
　不思議ちゃんの容姿は　

　まるでアニメキャラ　

　髪を両方結んでる　

　背は高くも無い　

　痩せてるかも　

　凄く清潔感が有る　

　このタイプは　　

　妄想したら　　

　きっといい匂いすんだろうな　

　もうイチコロ　

　多分　人生で　

　このタイプが居なかったから　

このお題を出したオメ－が面白い事を書けよ
人にお願いするんじゃなくてよバカじゃね

>>22
きっと大丈夫！

>>0
シネ

>>24
あなたは救われる

刀葉林と雪女の話お願い