17日夕方、日本人宇宙飛行士の金井宣茂さんが乗ったソユーズ宇宙船は、中央アジア・カザブフスタンのバイコヌール宇宙基地からの打ち上げに成功した。
ソユーズはあす夕方、地上400キロ先の国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングを果たす予定だ。
金井さんと米ロの宇宙飛行士3人が乗ったソユーズ宇宙船は、日本時間17日午後4時21分、ソユーズロケットによって予定通り打ち上げ得られ、所定の軌道への投入に成功した。
順調にいけば、19日午後5時43分ごろ、ISSとドッキングし、その約2時間後にISS内へ入室する予定だ。
国際宇宙ステーションへの防衛医科大学校を卒業し、海上自衛隊の医師として、潜水作業の支援を行なっていた金井さん。
深海とはるか彼方の宇宙とは正反対のようだが、海底の水圧に慣れるために宇宙船のようなカプセルで生活する必要があるなど、いろいろな点で似ていることが多く、次第に宇宙開発の現場で働くことに興味を持つようになったという。
打ち上げ前には訓練を行ったロシアの宿舎で散髪を済ませた金井さん。
今後半年間はプロの理容師が髪を切ってくれることはないため、さっぱりしたヘアスタイルで打ち上げに臨んだようだ。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の17日の発表によると、金井さんの帰還予定は当初の来年4月から、6月3日になった。
ミッション期間が半年に延長されたことで、研究内容もより充実することが期待される。
滞在中の研究テーマを「健康長寿のヒントは宇宙にある」を選んだ金井さんは、無重力や放射線によるマウスへのストレスを検証するほか、対流が起こらない宇宙環境でたんぱく質の結晶生成を実験し、新薬の開発に貢献するなど、さまざまなミッションに挑む。
【日時】2017年12月18日(月) 10:10
【提供】ハザードラボ