鬼界カルデラ:マグマ活動活発な海底火山…神戸大確認
「熱水プルーム」5カ所
神戸大海洋底探査センターは、鹿児島県・薩摩半島の南約50キロにある海底火山「鬼界(きかい)カルデラ」(直径約20キロ)に、マグマの活動が活発な場所を発見したと発表した。海底から100メートル隆起したドーム状の火山体(直径約10キロ)で、熱水が噴出し煙のようにたなびく「熱水プルーム」を少なくとも5カ所確認した。
鬼界カルデラは、南九州の縄文文化を滅ぼしたとされる約7300年前の巨大カルデラ噴火でできたくぼ地。センターは10月13〜27日、同大大学院の練習船「深江丸」で鬼界カルデラにある火山体を調査。音響測深装置などで水深200〜300メートルを調べたところ、海底から金属を含む濁った熱水が数十メートル〜100メートル噴き上がっていた。来年3月に2回目の調査をする予定で、海底に設置した地震計などで観測するマグマ活動のデータを回収する。
巽好幸センター長は「熱水プルームがあるのは、今も大きな熱源があるということだ」とし、縄文時代に大噴火を引き起こしたマグマだまりとの関連性を調べる。
日本には110の活火山があり、海底火山が3分の1を占める。巽センター長らの研究によると、日本列島でのカルデラ噴火の確率は100年以内に1%。もし起きれば死者は日本全域に及ぶという。【松本杏】
「熱水プルーム」5カ所
神戸大海洋底探査センターは、鹿児島県・薩摩半島の南約50キロにある海底火山「鬼界(きかい)カルデラ」(直径約20キロ)に、マグマの活動が活発な場所を発見したと発表した。海底から100メートル隆起したドーム状の火山体(直径約10キロ)で、熱水が噴出し煙のようにたなびく「熱水プルーム」を少なくとも5カ所確認した。
鬼界カルデラは、南九州の縄文文化を滅ぼしたとされる約7300年前の巨大カルデラ噴火でできたくぼ地。センターは10月13〜27日、同大大学院の練習船「深江丸」で鬼界カルデラにある火山体を調査。音響測深装置などで水深200〜300メートルを調べたところ、海底から金属を含む濁った熱水が数十メートル〜100メートル噴き上がっていた。来年3月に2回目の調査をする予定で、海底に設置した地震計などで観測するマグマ活動のデータを回収する。
巽好幸センター長は「熱水プルームがあるのは、今も大きな熱源があるということだ」とし、縄文時代に大噴火を引き起こしたマグマだまりとの関連性を調べる。
日本には110の活火山があり、海底火山が3分の1を占める。巽センター長らの研究によると、日本列島でのカルデラ噴火の確率は100年以内に1%。もし起きれば死者は日本全域に及ぶという。【松本杏】