📖 創作･携帯小説

まだ、３歳だった私は、泣いていた。
私が３歳になってから　３日後の昼、お母さんが交通事故にあって死んでしまったからだった・・・。

お父さんには、一度も会ったことがない。お母さんのお父さん、私にとってのおじいちゃんが　お父さんとお母さんを会わせることを禁じていたのだ。　

そして今もまだ、お父さんに会ったことがない。
けど、私が４歳になったころ、新しいお父さんが来た・・・。


　　　「起きて・・・。桃香（もか）ちゃん起きて・・・。」

桃香「ふぁ〜・・・。おはよう、連（れん）さん・・・。」

私は「花草　桃香（はなくさ　もか）」。
「ももか」ってかいて、「もか」って読むの。
そして　今の私のお父さんが「高木　連（たかき　れん）」っていう人。

今のお父さんなんだけど、私は連さんのことを
　　　「お父さん」
と、呼ばない。
理由はただひとつ。
　　「本当のお父さんではない」
　　　　　　　　　　　　　　からだ。

↑↑上のは、名前が「みー」
に、なっていますが、「花飾　美み」です。

花飾　美みさん(みー)ひーだよ。なんかうちの家に
似てるうちもほんとのお父さんじゃないから
話が予想できそうでできないむずかし〜い話かもね
じゃまた、ちょくちょく見に来るね！！

うちも『心の花を咲かせて』で書いてるから見てね
あ目黒　咲でやってるよ

私は高校１年生だから、行くときは電車とバスで行く。
だから、いつも家を出る時間は決まっている。
桃香「行ってきますー！」
連「いってらっしゃい。」

　　ヒラヒラヒラ・・・

桜の花びらが落ちてきた。
桃香（あ、そっか・・・。入学式終わってもまだ春だしね・・。春のことなんてすっかり忘れてた。）
そんな事を思いながら電車に乗った。

　　　〜電車の中〜
　　　「おはよ！！」
　　
　　　　びくっ

桃香はびっくりした。
「あはは〜、そんなにおどろかなくても〜。」
桃香「いや、でも　いきなりだったから・・・。」
この子はこの前友達になった「桜井　苺子（さくらい　いちこ）」。
私には、友達が少ない。この前入学したばっかりという
理由もあるけど、１番の理由は
　　　「お父さんがいない」
　　　　　　　　　　　　　　と、いうこと。

お父さんがいないから、人から違う目で見られたり。
いじめられたりもした。
なぜ、いじめられるか。それはみんなと違うから。
お父さんがいないから。ただそれだけの理由で・・・。

ひー＞ありがとう！
えっ・・・。ひーのお父さん本当のお父さんじゃないの・・・？
なんか、ごめんね。こんな話かいちゃって・・・。

プシュー・・・・
電車がとまった。
私達はバスに乗った。バスはすごく混んでいた。
苺子「桃香って、中学の時いじめられてたんでしょ、前も言ってたけど。」
桃香「う、うん・・・。」
苺子「でも　もし高校でいじめられても、私・・・桃香の味方だから・・・。」
桃香「えっ・・・い、いいの？」
苺子「いいって・・・言ってんじゃん・・・！」

　　　　　　苺子の言葉　やさしい言葉
　　　　　　今にもとけてしまいそうな
　　　　　　やさしい言葉・・・・

　　　　　　宝物みたいなやさしい言葉
　　　　　　私はその言葉を大切に…
　　　　　　大切に心の中にしまっておいた。

　　　　　　それと同時に涙が出てきた。
　　　　　　こんな　うれしいときに
　　　　　　涙なんて出てこないでよ…

そんな私を苺子はそっとなでてくれた。
まるで　死んだお母さんがなでてくれてた時のように・・・。
苺子「桃香、泣きたいときは思いっきり泣きな。お母さんが死んじゃって、新しいお父さんが来てからずっと・・・ずっとがまんしてきたんでしょ？」
桃香「苺子・・・。あ・・りが・と・・ぅ。」
私のほっぺにきれいな涙が静かに流れてきた。声を
出さずに泣き続けた。
私が泣いてる間、苺子はずっと頭をなでててくれた。

　　　　　　　　　ガタガタッ

少しゆれてから　バスはとまった。

このお話すごい感動だね！！
いい話だよ〜！
次も楽しみだよ〜！がんば！

うー＞ありがとう！うーも、がんばって！


苺子「さ、バスから降りよ？」
桃香「う、うん。」
私達はバスから降りた。

　　　「おはよー！」

男の子が来た。
苺子「この人は、クラス１、かっこよくて、クラスの、人気もので私のおさななじみだよ！」
「そんな、クラス１かっこよくねーし、クラスの人気ものじゃねーよ！
あ、その子誰？」
桃香「あ！「花草　桃香」です。よろしくお願いします。」
「桃香！不思議な名前だな！俺は「園中　檸雄（そのなか　れお）」。よろしくな！」
桃香（あれ、これって友達になれたのかな・・・？）
苺子「そうよ、友達になれたのよ！」
苺子は私の心の言葉を見破っていた。
桃香「と、友達・・・？に、なれたの・・？」
檸雄「おう！友達になれたんだぜ！」

　　　　　　　また涙があふれてきた
　　　　　　　でも　今の私の顔は
　　　　　　　見たことのないような

　　　　　　　　　　　笑顔
　　　　　　　　　　　　　　だった。

檸雄「そんなにうれしいのか？」
　　　　コクッ
私はうなずいた。言葉を出せばこらえてる声が出ていって、大声で泣きそうだった。
苺子「そんな、うれしいなら　泣かないでよ・・・。こっちが泣きたくなってくるじゃない・・。」
そう言ってる苺子の目には　もう涙があふれていた。

花飾　美み先生？？気にしないでうちらの学年で
ほんとのお父さんじゃない人なんてけっこういるよ
知ってた？？　うちは桃香の気持ちわかるな
でも、この話せつない系でうちは好きだよ。
うち残酷なのも結構好き・・・かも。

ひー＞いや、先生じゃないよ！美みでいいよ！
うちらの学年でけっこういるの？！そ、そうなの！？でも、うちのクラスで２人ぐらいいるよね（きっと・・）。
せつない系好き？なのか。うん、うちも好き。
けっこう残酷なのも好きかも・・。


檸雄「ほら、２人とも泣くなよ！学校遅刻するぞ！」
苺子「泣いてなんかいないよ！」
檸雄「泣いてんじゃん！」
確かに苺子は泣いていた。でも、私と一緒で笑ってた。
　　　うれし泣きだ。

　　〜学校〜
　　　ガラガラッ
檸雄君が先頭に立って、教室のドアを開けた。

檸雄「おはよう」
檸雄の友（林太）「おはよう！・・・って・・・・」
　　　ダダダダッ
林太が檸雄君のほうに走ってきた。
この人は檸雄君の１番の友達「森中　林太（もりなか　りんた）」。
林太「おい、桃香と、友達になったんか？！」
林太は私達に聞こえないように言った。
でも、私達には聞こえていた。
檸雄「うん！なったけど？」
林太「やめろって、桃香って本当の両親いないんだぜ？そんなやつと友達なんか・・・」

　　　　　グサッ

林太のその言葉は私の胸に強くつきささった。
さっきのあの言葉で、私の心はナイフで切りつけられたように

　　　　　　　痛い・・・

その時　檸雄君が

　　　　　バシッ

林太のことを思いっきりはたいた。
クラスのみんなは檸雄君の行動に呆然としていた。

檸雄「少しは桃香の気持ちを考えろよ！
お前は両親がいないってことがどういうことか
分かってんのか！？桃香が今のお前の一言で
どんだけ、どんだけきずついたのかお前に
分かるか？！」

檸雄君の背中はいつもよりも大きく見えた。
たくましく、強そうに見えた。

　　　　　　　檸雄君　私のために
　　　　　　　ありがとう・・・。
　　　　　　　みんなの前で
　　　　　　　私のために
　　　　　　　言ってくれて
　　　　　　　ありがとう・・・。

林太「じょ、冗談だって！なっ・・・！」
檸雄「冗談でも　そんなこと言うな。」
林太「わ、わ、わ、分かったよ。」
檸雄「桃香にあやまれ。」
桃香「檸雄君いいよ・・。私大丈夫・・。
檸雄君がそう言ってくれただけでうれしいから。」
檸雄「い、いいのか・・・？」
桃香「うん。」
林太「ごめんな。お前についた心の傷はけせねーけど・・。
いろんな楽しーこととか・・・うれしーこととかで
傷を隠すことならできるから・・・。

だから・・・。おわびと言っちゃまあアレなんだけど・・・。
俺もお前の友達になってやるよ・・！」

桃香「えっ・・。」
林太「だ〜か〜ら、友達になってやるって言ってんの！」
桃香「いいの・・？」
林太「おお・・・。」

　　　　　　　　また私のほっぺに
　　　　　　　　涙が流れる・・。
　　　　　　　　私、今日は泣いて
　　　　　　　　ばかりだな・・・
　　　　　　
　　　　　　　　でも、これはすべて
　　　　　　　
　　　　　　　　　うれし泣き・・・

　　　　　　　　こんなにうれしい事
　　　　　　　　はじめてかも・・。

私につられ、苺子も泣く。
苺子「だから、泣くなって〜！こっちだっ泣きたく・・・うぅぅ・・。」
そういう苺子はもう涙を流していた。
檸雄「お前もう泣いてんじゃん・・。」
そう言う檸雄君も涙があふれそう。
林太「そ、そんな、い、いやだったか・・？
俺が友達になるの・・」
桃香「ううん。そうじゃない・・・うれしいの・・。」
そう言ったら林太まで泣きそうになった。
林太「そんなことで・・いちいち泣くなよ・・・。
これからはもっと楽しいことが待ってるんだからよう・・。」

みんな「さようならー」

帰りの会が終わり、私は家に帰ることにした。
苺子「待ってえ！！」
苺子が呼び止めた。
桃香「ど、どうしたの？」
苺子「一緒に帰ろ！」
桃香「う、うん！！」

私達は歩いた。話すことなんてなかった。
でも、こういうときに話を作ってくれるのは苺子だった。
苺子「檸雄とはね、幼稚園の年中のとき知り合ったの。
檸雄は、引っ越してきたのよ。」
桃香「へ〜。」

苺子「年中になって一日目。檸雄、泣いてたの。
私は「友達と離れたから泣いてんだ。弱虫だな〜」って思ってた。でも、1年生になってから初めて　檸雄が泣いてた理由がわかったの。」

桃香「何？」

苺子「両親が離婚したのよ。檸雄はおばあちゃんの家にあずけられたのよ。離婚してから2人に会ってないんだって。
でも檸雄は年中になって次の日から泣かなくなった。
あいつ、もう泣かない　って心で決めたのよ。」

桃香「えっ・・・」
私は檸雄君が林太にむかって言った言葉を思い出した。

　　　　『お前は両親がいないってことがどういうことか
　　　　　　　　　　　　　　分かってんのか！？』

檸雄君も、私の気持ちと一緒だったんだ。

　　　　　　　　　　生きてない人と会えないのと
　　　　　　　　　　生きているのに会えないのは
　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　どっちがさみしいんだろう。

私の家に着き、苺子とバイバイをした。

　　　　　　ガチャ
桃香「ただいま〜。」
連「おかえりー！今日は「スーパー桃太郎」の特売日だったから夕飯がんばってゴーカにしました〜。」
桃香「わ〜、連さんありがとう！」
そう言ったら　連さんはうれしそうに笑った。

連「じゃあ、いっただっきまーす！」
桃香「いただきます」
　　　　　パクッ
桃香「おいしー、連さん料理うまーい！」
連「ありがとう！あ、今日学校どうだった？」
桃香「あのねえ、新しい友達が2人もできたんだ〜」
連「よかったね〜！はっ・・・・！！！そ、その友達って・・
ま、まさか・・・！」
桃香「えっ・・・！？」
何で連さんこんなにぎくしゃくしてるの？もしかして、お母さんと関係が・・・・？
連「男！！！？？」
　　　　　　
　　　　　ドテッ
私はこけた。
桃香「なんだ、男か女かってことか。びっくりした・・・。
男だけど・・・？」
連「ガアァァーン！！；；」
連さんが固まった。
桃香「ど、どしたの・・・；；」
そう言うと連さんは私の手を両手を
　　　　　　　　ギュウッ
っと握って
連「そんな男と付き合うのは僕は反対だあ！わーん！！」
と、泣き始めてしまった。

桃香「連さん、まだ、付き合ってないから。」
連さんっていつもしっかりしてるけど、時々こういうことがあんだよね・・・。
連「ヒック・・・そ・・・うな・・の？」
桃香「うん。」
連「なーんだ！」
連さんはケロッと立ち直ってまたおいしそうにご飯を食べ始めた。

桃香「ごちそうさま」
連「はーい」
そう言って桃香は自分の部屋に行った。
　　　　　　　　　　　　　　・・
桃香「連さん・・・私さっき「まだ」付き合ってないっていったんだけどな・・・。
気づいてなかったみたいだけど・・・・」
そう言って私はあおむけになったとたん、すぐに眠りに
ついてしまった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
あれ、私のめの前にだれか立ってる・・・。

連さん？連さんに似てるけど・・・髪が茶色だ・・・

後ろ姿しかみえない・・・。あれ、老人？

２人いる・・・。

そういえば私のおじいちゃんとおばあちゃんって

生きてるの？

ねえ、私の目の前にいる人ってだれ・・・・？

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　ピピピピッピピピピッ
がばっ
私は起きた。
桃香「ゆ、め・・・？」

私はうるさくなっていくめざましをとめた。
桃香「夢・・・にしてはリアルだった・・・。」
　　　　　
　　　　　　　コンコンコン
連さんが私の部屋をノックして、入ってきた。
連「桃香ちゃん起き・・・ってえ！！？」
桃香「ど、どうしたの？」
連「ド・・アに足がはさマッタ・・・。ぴえーん；；
痛いよお！！」
桃香「どおどお・・・。病院いってきたら？」
連「う、うん！！」

そう言うと連さんは走って病院に行った。
桃香「走れるんなら痛くないんじゃ・・・？まっいっか。」
桃香はそう言ってご飯を食べ、学校に行った。

私はバスにのった。
桃香「苺子いないかな〜？」
そして私は１両目に行った。
苺子がみえた。
桃香「苺子〜・・・。！！！」
苺子は檸雄君と一緒にいた。
桃香「檸雄君今日は電車なんだ・・・。」

私は２人をみた。いかにもカップルって感じで・・・。
なんだか胸が痛んだ。

「あれ？もしかしてお前桃香？」
　　　ビクッ
私はびっくりして
桃香「ひゃっ！」
と声をあげてしまった。

ゆっくりと振り向くと前に学校が一緒だった
「七草　桜斗（ななくさ　さくと）」君がいた。
１度も話したことなんかなかったのに桜斗君は
私のことを覚えててくれてた。
桜斗「びっくりした？あはは、かっわいー！」

そう言って桜斗君は私の頭をなでた。
私はけっこう桜斗君みたいなタイプが好きだ。

私がさっき声をだしちゃったから２人がきずいた。
苺子「桃香〜！と、桜斗・・・？」
檸雄「お、桜斗！なんでいんの？」
桜斗「え、なんとなく。それより俺・・・。」
桜斗君は檸雄君のほうに行って、小声で
桜斗「おれ、桃香ちゃんねらおっかな〜？」
と言った。
檸雄「へ？」
檸雄君がびっくりする間もなく、桜斗君は私をうしろから

　　　　　　ギュッ

っと抱きしめ
桜斗「ほら、檸雄〜。はやくしねーととっちゃうぞー！」
と笑った。

　　　　　ボッ

私の顔が火がついたように赤くなった。

苺子「ちょ、桜斗！やーめーろっ
　　　てばーーーーーー！！」
苺子が私から桜斗を引き離す。
桜斗「な、なんだよー！苺子は関係ねーだろが！
なんつたってお前が好きな人は・・」
苺子「ちょ、ストップストップ””」

苺子があわてる。
檸雄「おい、誰だよー、教えろよー。」
苺子「れ、檸雄には関係ないじゃん・・・・。」
桃香（あ、もしかして檸雄君？）
私は思ったけど言わなかった。いや、言えなかった。
そんな雰囲気じゃない。
桜斗「おい、もう学校だぞ！」
桃香「あ、本当だ！」
バスは学校の前で止まった。

私達はいっせいに降りた。

　　　学校
檸雄「おっはよー！」
林太「おっはよー！あ、桃香・苺子・桜斗もおはよー」
桃香「おはよう・・・（ジーン。林太あいさつしてくれた。）」
苺子・桜斗「おはよー」
私達は席につき先生が来るのを待った。

桃香「そういえば・・・」
苺子「どったの？」
桃香「あ、あのさ・・・。苺子の好きな人って誰？」
苺子「（ドッキーン）も、桃香そういうのはこういうとこで言うもんじゃないのよ。」
桃香「ごめん・・・」
苺子「でも、お、教えてあげる・・・。耳近づけて・・・」

私は耳を近づけた。
苺子「とう・・・。」
桃香「えっ？」
苺子「葡刀・・・」
桃香「ええっーーーーー！！」
苺子「しっ、声がでかい。」

葡刀とはクラスが隣の「露木　葡刀（つゆき　ぶとう）」君のこと。
武道をやってて、クールでかっこよくて、ちょっと怖い。

　　　　　『きれいなバラにはトゲがある。』

という言葉が似合ってる人。
けど、女子に人気がある。

桃香「てっきり、檸雄君かと思ってた。」
苺子「違う違う。まあ、檸雄のことは前好きだったけどね・・・。」
桃香「えっ・・・・」

美み＞すごいなー美み小説家になれるよマジで！！
桃香は、うちのイメージでいうと・・・・・んな感じ
でカワユス〜美みには、うちのイメージが分からないと思うから
きっぱり言います！！『和風少女』です。あは(笑)
おもしろいのでまたみにくるねん♪♪

ひー＞ありがと！いや、小説家になれないよ！うち。
『和風少女』！いいね！っていうかうちはあんま
桃香をイメージしたことってないな〜。
今考えると・・・・
『和風少女』っぽいイメージがうかぶ・・・。

苺子「檸雄のことが好きになったのは小学校の低学年くらいのときかな？
私、檸雄に告白しようと思ったくらい好きだった。」
桃香「そ、そうなんだ。」
私の胸がなぜか痛んだ。
苺子「でも、檸雄は気づいてくれなかった。それに檸雄は、私じゃない女の子にずっと話かけてて・・・。
まるで私をさけてるように・・・。」

桃香「そ、それでどうしたの？」
苺子「中学生の時、檸雄と他の女子ができてるって噂がながれてね・・・。私、その日の放課後教室で泣いたの。
声をころして・・・。そしたら突然、『ガラッ』って
ドアが開いたの。」

桃香「檸雄君・・・？」
苺子「ううん。葡刀。葡刀だったの。葡刀は教室に忘れ物をとりに来ただけだったんだけど、私が泣いてたのに気づくと・・・
　　　　　『今だけ、俺の胸かしてやるから、思いっきり泣け。』
って私に言ったの。
私は葡刀の胸をかりて泣いた。教室には誰もいなかったんだけど、私は声をださずに泣いたの。」

桃香「そんなことがあったんだ・・・。」

　　　ガラッ
教室のドアが開き、先生がはいってきた。
私達の先生は「杉本　柿太（すぎもと　かきた）」
って言って、みんなから柿ピーって呼ばれてる。
柿ピー「授業はじめっぞ〜！」
みんな「はーい。」
授業がはじまった。

休み時間・・・
檸雄「いや〜、柿ピーの授業むず！あ、そだ！！
桃香〜！！」
桃香「は、はい？」
檸雄君から名前を呼ばれたのはなんだか嬉しかった。

檸雄「桃香って４月のテストで、学年の５位以内にはいってたよな？」
桃香「うん・・・」
檸雄「良かったら、さっきの柿ピーの勉強教えてくんない？」
桃香「えっ、私でいいの？」
檸雄「桃香じゃなきゃだめなんだよ〜！」

嬉しい・・・・なんでこんなに嬉しいのかな？

桃香「う、うん」
檸雄君が私の机に勉強道具をおく。
桃香「どこが分かんなかったの？」
檸雄「えーっとねー・・・」
檸雄君がいつもより近い。ドキドキする。
もしかして私、檸雄君のこと好きなのかな？

　　　コロンッ

私の鉛筆が落ちる。
桃香「あっ———。」
私が取ろうとしたのと同時に檸雄君も取ろうとした。
私の手が檸雄君の手にあたる。

　　ドキドキドキドキッ

顔が熱くなっていくのが分かる。
檸雄「あ、ごめん。」
檸雄君がそう言いながら鉛筆を拾ってくれた。
そのときの檸雄君の顔は笑っていて、その顔をみたら顔がもっと熱くなっていった。

　　　　　あ、私やっぱり・・・
　　　　　檸雄君のことが
　　　　　　　　『好き』
　　　　　　　　　　　なんだ。

　　　　　どうしよう・・・・。
　　　　　どうきが止まらない。
　　　　　
　　　　　檸雄君、好きだよ。
　　　　　コレ、初恋だよ？

私は休み時間が終わる５分前まで檸雄君に勉強を教えた。
檸雄「ありがとな！桃香。」
桃香「うん。」
そういったあと苺子が近づいてきて、
苺子「桃香、ちょっといいかな？」
と言った。
桃香「うん。」
私は苺子と廊下にでた。

桃香「苺子、何？」
苺子「お願い！！」
突然苺子が頭をさげて手をあわせた。
桃香「え、何？！」
苺子「あ、あのさ！ぶ、葡刀にさ、好きな人いるかきいてくれない？」
桃香「何で私が？」
苺子「だって、他の人私が葡刀のこと好きだって知らないもん。ねえ、頼むからこのとおり！！」
桃香「わ、分かった！」

私は走って隣のクラスに行った。
桃香「あっれ〜・・・葡刀君いない・・・。あ、いた！葡刀君！！」
葡刀「あんた誰？」

　　　　ドッキーン

葡刀の目は鋭く怖かった。
桃香「え、えっと、苺子の友達の「花草　桃香」です。ちょっと用があってきました。」
葡刀「悪い、昼休みにしてくんねえか？もうちょっとで授業はじまるし。」
桃香「は、はい。」

　　　ダダダダーッ

私はもうダッシュでクラスに戻った。
苺子「どうだった？」
桃香「こ、怖かった・・・」
苺子「そうじゃなくて質問よ。」
桃香「あとにしてって言われた。」
苺子「そっか・・・」

桃香「苺子、あんな怖い人があんな優しい言葉言ったの？？」
苺子「うん。」
桃香（信じられない・・・。）

〜昼休み〜
桃香「じゃあ、行ってくるね。」
苺子「うん。」

　　　　タッタッタッタッタ
私は走っていった。
桃香「葡刀君・・・葡刀君・・・・。あれ？教室にいないや。」
「ああ、桃香サン？」
桃香「は、はい！」
「葡刀がね、体育館の用具室に来てだって。」
桃香「あ、分かりました。」

この人は「植木　柚弓（うえき　ゆずゆ）」君。
葡刀の友達で金髪。お母さんが日本人でお父さんがアメリカ人の『ハーフ』。
太陽に光るその髪は、美しく輝いてみえる。

　　　タッタッタッタッ
私は用具室へ行った。
桃香「葡刀君　葡刀君・・・。いた！葡刀君〜！！」
葡刀「桃香。」
桃香「（あいかわらずク〜ル）あのさ、突然なんだけど・・・。
好きな人いる？」
葡刀「いるよ」

桃香（即答！！そしてびっくり！！）
葡刀「じゃあ、コレでもういい？」
桃香「待って！！す、好きな人って・・・誰・・・？」
葡刀「俺の好きな人は・・・」

　　　ドクン　ドクン　ドクン・・・

葡刀君の好きな人って苺子ちゃんかな・・？
違ったら、なんて言えば・・・？
葡刀「蜜香。」
桃香「え・・・ウソ・・・。」

「蜜香」とは葡刀君とクラスが一緒の「葉桜　蜜香（はざくら　みか）」ちゃんのこと。
可愛いというか美しいというか・・・。
みんなの人気者で超優しい。
そして蜜香ちゃんには妹がいて面倒見もいいらしい。

桃香「なんで・・・蜜香ちゃんが好きなの？」
そう言うと葡刀は顔を桃色に染めて
葡刀「分かんない。いつから好きになったかも、いつから『とくべつ』な存在になったかも　分かんない。
でも、こういう恋もアリだと思ってる。」
と言った。
その時　口がかすかに笑ったのがみえた。

ちゃんと、笑えんじゃん・・・。
葡刀「今のこと、内緒な？」
桃香「うん。・・・・。えっ？？」

内緒だったら苺子に言えないじゃん！！
どーしよー・・・・。

—教室—
苺子「どうだった・・？」
桃香「ごめん・・。内緒にしといてって、言われちゃってて・・・」
苺子「そ・・っか・・・。じゃあ、葡刀には好きな人がいるってことか・・・。」
桃香「・・・・・・」

　　私達の間に沈黙が流れる。

—隣のクラス—
蜜香「ちょっと柚弓！」
柚弓「ん？何？」
蜜香は深呼吸をしてから、
蜜香「私・・・柚弓のことが好き。」
と言った。
柚弓「まじで？」
蜜香「だから・・・付き合ってくれ・・ない？」

柚弓「（蜜香のことは普通だし、今彼女いないからな・・・）
よし！今　彼女いないし！付き合ってやってもいいよ？」
蜜香「本当？本当にいいの？」
柚弓「うん。」

蜜香はうれしくてたまらなかった。

「柚弓きっと、また遊びだろうね。」
「蜜香ちゃんかわいそう・・・。」
そう友達が言っていたのを蜜香はきいていなかった。

桃香「で、でも！苺子なら絶対大丈夫だって！」
苺子「そんなワケないよ・・・。」
桃香「大丈夫！苺子なら・・・」
そう言うと苺子が突然鋭い目つきになった。

苺子「無理なことは無理なの！そんな事桃香だって分かってるでしょ！？
無理だって本当は思ってるんでしょ！？」

　　　　　
　　　　　苺子が言ったとおり
　　　　　無理なことは無理。
　　　　　それに私だって、
　　　　　分かってるよ…。
　　　　　
　　　　　お母さんが死んで
　　　　　『生き返って！』
　　　　　って願っても

　　　　　　『無理』
　　　　　　　　　　だったよ。

　　　　　　　　でもね？
　　　　　私は本当に苺子が、
　　　　　葡刀君と付き合えるって
　　　　　思ってるんだよ。

　　　　　無理だなんて
　　　　　　　　　これっぽちも
　　　　　思ってないんだよ？
　　　　　苺子・・・私の言葉
　　　　　　
　　　　　　　『信じてよ・・・』

桃香「違うよ！私は本当に・・・！」
苺子「いい加減にしてよ！！！」
苺子が怒鳴った。
それをちょうどみていた檸雄君が
檸雄「苺子やめ・・・」
と、私達のほうに走ってきたが、その前に
桜斗「お２人さん♪女の子にケンカは似合わないぞ。
それに仲良くしないと楽しくないだろ？」
と、桜斗君が言った。
そう言うと苺子は何も言わずに席に座った。
桃香「ありがとう・・・桜斗君。」
桜斗「えへへ♪・・・気にすんなよ？お前が悪いわけじゃないし。な？」
そう言って桜斗君は私の頭をなでた。

　　　　　　　　やっぱり優しいな・・・
　　　　　　　　桜斗君・・・・
　　　　　　　　私　桜斗君のことも
　　　　　　　　好きになっちゃったかも


ガラッ
柿ピーが入ってきた。
柿ピー「授業はじめるからさっさと席につけ〜。」
みんな「はーい。」
桃香（苺子と仲直りしなきゃだよね？）
柿ピー「今日は、自分が所属する部活を決めてもらうから、
中二と中三が５時間目に部活動をやってくれることになった。
だから、今から部活動見に行くぞ。
ちょっと時間あるから今からくばる部活動のプリントでも見てろ！」

そう言って柿ピーは適当にプリントをくばった。
桃香（苺子・・・なんの部活動入るのかな・・・？）
そう思ってると携帯が

　　　メールが来た！メールが来た！
　　　　　　どうしよう　どうしよう

と、なった。
　　　　パカッ
っとあけた。


『桃香、さっきはゴメン・・・。
ｐｓ.どの部活にする？
　　　　　　ｂｙ.苺子　　　』

メールは苺子からで、苺子の方を向くとちょっと恥ずかしそうにこっちを向いた。
なんだかこっちも恥ずかしくなった。

『苺子、私のほうこそごめんね？
ｐｓ.まだ決まってないよ！
　　　　　　　　　　　ｂｙ.桃香　　』


と、私はメールを送った。
そうしたらまたメールが来た。

『全然いいよ！もう気にしてないしね！
部活できたら一緒のにしようね！
　　　　　　　　ｂｙ.苺子　　　　　』

苺子は笑った。

苺子につられ、私も笑う。
　　　
　　　　　　　　やっぱり苺子は優しくて
　　　　　　　　けんかをしたって優しくて
　　　　　　　　どんなことがあったって、
　　　　　　　　苺子は私の味方について、
　　　　　　　　一緒に笑って一緒に泣いて
　　　　　　　　　　・・・・・・・・
　　　　　　　　苺子に出会えてよかった。
　　　　　　　　友達になれてよかった。
　　
　　　　　　　　苺子は私の一番の友達。
　　　　　　　　私の最高の友達・・・。
　　　　　　　　それがとても嬉しくて
　　　　　　　　涙が出るほど嬉しくて

そのあとも苺子とメールを続け、私達は仲直りした。
柿ピー「おいお前ら！中二と中三の準備できたらしいから行くぞ！」

私達は廊下へ出た。
柿ピー「え〜、めんどいから、お前達で自由に見てきてもらうことにする。はい、解散！！」
檸雄「まじでめんどうくさがりやだなあ、柿ピーは・・・。」
苺子「じゃあ、私達いってくるね！」
林太「ん。」
桃香「バイバイ！」
桜斗「いってらっしゃい♪」
私達は歩きながら紙を見ていた。

———————————————
　　　〜部活動一覧表〜

・サッカー部（男子。サッカーの練習の他、球拾いなどがある。）
・ボーイズラ部（ボーイズラブに関係あることならなんでもやっていい。絵をかくことも物語をかくこともＯＫ！！）
・しゅげー部（手芸部。何を作ってもいいが、すげー物を作らないと、先輩から怒られる。かも♪）
・小説＆漫画部（小説と漫画をかく。先輩がコレいいわ！と、言った物は、コンクールに出されることがある。）
・ファン倶楽部（アイドル、歌手、芸人などなどで、ファンがいる人に限る。時々ファンレターをかいたりもする。）
・野球部（男子。野球練習がほとんど毎日。一年生は、球拾いが、５月中旬まで。それ以降は部活が終わった後、みんなで拾う。）
　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　・

———————————————
思わず私と苺子は大爆笑。
苺子「アッハッハッハ！！何コレ！ボーイズラ部って！！」
桃香「おかしい！！ハハハハハハ！！」
ふと横を見ると、ボーイズラ部の教室があった。
桃香「ちょっと待って・・・。部活動一覧表に、「男子。」とか、書いてなくない？」
苺子「本当だ！でも「ボーイズ」だよ？」
桃香「でも、女性でボーイズラブの漫画書いてる人って　いるじゃん。」
苺子「あ・・・そっか・・・。見てみる？」
桃香「うん。」

私達はドアをあけた。

「どうも〜。」
入ったらいきなり美形の男の人がいた。
苺子「ココってボーイズラ部ですか？」
「はい、そうだよお！！君達興味アリアリ？ぜひみてってね〜！」
桃香「はい・・・。」
その時・・・

　　　ガラガラッ

大きな音がして、ドアが開いた。
檸雄「お前ら！ちょっとこっち来い！」
檸雄君が入ってきて、私達を連れ、外に飛び出した。

檸雄「お前ら！あ〜ゆ〜とこは、入るなよ。」
苺子「え〜、なんで？おもしろそうじゃん！」
檸雄「でも・・いろいろあんの！とにかく、今度行ったら、おしおきな！」
桃香「おしおきって？」
檸雄「それは・・・」
そう言うと檸雄君は苺子に近づいて

　　　　　チュッ・・・

静かだけど、なにかを感じる　甘い音がした。
檸雄君が苺子のおでこにキスをした。
苺子「なにすんの！」
そう言って苺子は檸雄君を押した。
檸雄「おしおきは・・・こういうことだ。」

檸雄君の顔が赤くなった。

　　　　　　　　なんだか胸が苦しいよ
　　　　　　　　檸雄君が苺子にキス…
　　　　　　　　檸雄君と苺子は幼馴染
　　　　　　　　だからおかしい事はない？

　　　　　　　　そんなハズないよ
　　　　　　　　だって檸雄君は男で
　　　　　　　　苺子は女でしょ？

　　　　　　　　なんだか目の前が
　　　　　　　　ユラユラしてて・・・
　　　　　　　　目の奥が熱くなっていく
　　　　　　　　アレ？なんで？なんで？
　　　　　　　　なんで涙が出てくるの？
　　　　　　　　うれし泣き？違う気がする
　　　　　　　　なんだか息がツマル…


　　　ダッ

いつの間にか走っていた私。
どうしたの？私。
なんで泣いてるの？私は。
おかしくない？

　　　　ドンッ

人にぶつかった。
桃香「キャッ！」
前に転びそうになった…ところをおさえてくれた人がいた。
「おっと！大丈夫？桃香ちゃん。」
この声は・・桜斗君だ。
桃香「桜斗君・・・！」
目にたまってた涙をふこうとしたけど、
どんなにふいても出てくる涙。
桜斗「どうしたの？桃香ちゃん」
桃香「・・・」
何も　何も言えなかった。
声が出せないっていうか・・なんていうか・・・。

　　　　ギュウッ

突然桜斗君が私を抱きしめた。
桜斗「俺がいるから大丈夫。」
優しく、でも強く、私を抱きしめてくれた。
朝とは違う感じ。ずっとココにいたいって思った。
桜斗「俺、桃香ちゃんのこと、好きだよ。ねえ、檸雄のこと・・・好き？」
いつもと違うトーンの声。
私は
桃香「分かんないけど・・・好きなんだと思う・・・。」
と言った。
桜斗「俺じゃ・・・だめ？俺、超かるい男だけど、桃香のこと守れる自信があるし、傷つけない自信もある。
お試しでもいいから・・・俺と付き合ってください。」
桜斗君には似合わないと思ってた敬語。（ちょっと失礼）
でも、今の桜斗君には似合ってる。
（っていうか、桃香って呼び捨てにしたり、桃香ちゃんって呼んだりする桜斗君。ちょっと不思議。）
桃香「はい・・・」
ぽろっと出てきた言葉は「はい・・・」と言う言葉だった。

桜斗「え・・いいの？」
桜斗君はちょっぴり疑い気味で　でも嬉しそうにきいてくる。
桃香「うん。」
そう言ったら桜斗君は私の頭にキスをした。

　　　　　　　　なんだか嬉しかった　
　　　　　　でもちょっぴり悲しかった
　　　　　　この気持ち・・・なんだろう

桜斗「じゃあ、明日土曜日だし！早速デート行かない？」
いつの間にかいつもの桜斗君にもどっていた。
まだまだ子供だなあ・・・。
私は思った。でも、そういうとこもやっぱり好きだ。
桃香「喜んで！」
私はついつい笑顔でそう答えた。
そしたら桜斗君は真っ赤になった。
桜斗「そんな笑顔で言われるともっ・・・と・・・」
だんだん声が小さくなって、最後まできこえなかった。
桃香「もっと・・・？」
ききかえすと桜斗君は
桜斗「べつになんでもねよ・・・。」
と言ってしゃべらなくなってしまった。
まあいっか。

桃香「あ！そうだ！苺子よ部活みるんだった。」
私は思い出した。
桜斗「じゃあ、明日な。」
桃香「うん！」
私は走っていった。

桃香「苺子どこ？」
周りを見渡したが苺子はいない。
もしかして私がどっか行ったから、檸雄君と一緒に部活みることにしたのかな・・・。
桃香「・・・」
また胸が苦しくなっていく。
苺子「桃香！」
苺子が走ってきた。
桃香「苺子！なんでここに・・？」
苺子「ずっと探してたんだよ！」
そうなんだ・・・。苺子ってやっぱ優しいな。
桃香「檸雄君は？」
私はきいた。
苺子「知らない。だってなんか走ってったんだもん。きっと林太のとこいったんだよ。」
桃香「そっか・・・」
それから私達はしゃべらずに歩いた。

桃香「あ！そうだ！」
私は手をたたいてそう言った。
苺子「どうしたの？」
苺子がきいてきた。
私は恥ずかしながらでも嬉そうに、
桃香「あのね・・・桜斗君と付き合うことにしたんだ！
そんで、明日早速デートなの！」
と、言った。
苺子「本当！？すごいね。桜斗意外ともてるんだよ。
だから、付き合うのってすっごい大変らしい。
それに桜斗女好きじゃなかったんだよ〜。
でも、頑張って！私応援するよ！」

そっか・・
苺子は葡刀君が好きなんだよね。
それで葡刀君は蜜香ちゃんがすき・・・。
蜜香ちゃんは？でも、そんなこと蜜香ちゃんにきけない。
だって友達じゃないし、なんか蜜香ちゃんみたいな日地ってききにくい。

　　　　　　　　　恋ってフクザツ・・・。
　　　　　　でも、自然と恋ってしちゃうから
　　　　　　だから、しょうがないんだよね。
　　　　　　ほとんどの人は恋をする。
　　　　　　ほとんどの人は一生に一回は
　　　　　　　『恋』っていう扉の前に
　　　　　　なかなかひらかないその
　　　　　　　『恋』の扉の前に
　　　　　　たつんだよね・・・

　　　　　その扉をあけるとどうなるか？
　　　　　あけてみないと分からない
　　　　　もしかしたら幸せな道に
　　　　　　つながってるかもしれないし
　　　　　もしかしたら悲しい道に
　　　　　　つながってるかもしれない

　　　　　どっちの道に行けるかは
　　　　　誰にも分からない
　　　　　勇気をふりしぼって恋という
　　　　　　　　　　扉をあけてみないと
　　　　　　　分からない

間違えました〜・・・。

『だって友達じゃないし、なんか蜜香ちゃんみたいな日地ってききにくい。』
ってとこの
『日地ってききにくい』
は、
『人ってききにくい』
です。
ごめんなさい〜・・・。

あと、３４の一行目・・・。
「あ！そうだ！苺子よ部活みるんだった。」
の、「苺子よ」は、「苺子と」
です。
間違えすぎですみません・・・。


私達はいろんなとこを見に行った。
そして私達は部活をきめた。
私は「しゅげー部」。苺子は「小説＆漫画部」に決まった。
苺子「じゃあ、お互い頑張ろう！！」
そう言って苺子は帰っていった。
桃香「私も帰ろう。」
私は門を出た。
そしたら学校の裏で話をする声がきこえた。
「まじ！？」
柚弓「まじ。」
柚弓君の声だ。あと友達の声。
「あの蜜香と？」
え・・・？蜜香ちゃんがどうしたの・・・？
柚弓「ああ、付き合うことになったんだ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・。
桃香「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！」
思わず声をあげてしまった。
「誰だ？」
そう言って近づいてくる。
ど、どうしよう！みつかるぅ！！

ばさっ
木のほうから音がして私はそっちにひっぱられた。
桃香「ん゛！！？」
口をふさがれた。
誰だろう。木の葉で、顔がみえないし、かげがあるからみえない。
柚弓「誰かいたか？」
「いなかった・・・。声はしたんだけど。」
そう言って２人はどこかへ行ってしまった。
桃香「ふぅ・・・。良かった。」
あ！そうだ！さっきの人だれ？お礼言わないと。
桃香「さっきはありがとうございまし・・・た？」
顔をみるとその人は
桃香「葡刀君！？」
葡刀君だった。
桃香「どうしてココに？」
葡刀「ここでいつも昼寝してんだ。さっきしてたら柚弓たちが来て。」
桃香「昼寝してんだ・・・。じゃなくて！」
ばれないようにしてくれたのが葡刀君だったからってお礼言わなきゃじゃん！
桃香「さっきはありがとね。」
葡刀「あぁ。今度から気をつけろ。なにされるかわかんないし。」
そう言って葡刀君は多分だけど教室に戻って行った。

意外と葡刀君って優しいんだ。

　　　　　　なんだかあったかくなる
　　　　　　　　　この気持ち。
　　　　　　さっきまでは苺子の気持ち
　　　　　　分かんなかったけど　今は
　　　　　　なんとなく分かる

　　　　　　見た目じゃ人って分からない
　　　　　　中身が一番大切なんだね。

私は歩いて家に帰る。今は5時くらい。
意外と今の時間は暗い。私の近くには誰もいない。
桃香「早く帰ろ・・・」

　　　　タッタッタッタッ

早足で歩いていると声きこえた。
「あははは！おめ〜何やってんだよ！！」
「どうもすみません〜。あはは！！」
酔っ払いの2人組みがいた。
桃香（まだ５時なのに・・・）
怖くなって早足から走ることに変わった。
「ちょ〜っと待った〜。そこのねーちゃんよぉ、お兄さんと〜一緒に飲もうやぁ。」
私はなぜか固まったように止まった。
桃香（やだやだ！怖い・・・・。それにあの人達お兄さんじゃないし・・・。私飲めないしぃ・・・。）
だんだん近づいてきた。
「ねぇ〜、ねぇちゃんよぉ〜」
がしっ・・・
酔っ払いの一人が腕をつかんできた。
桃香「やめてっっ！！」
手を振り払おうとしたが力が違いすぎる。
「部長〜。ダメですよ〜そんな事しちゃぁ。察（さつ）がきちゃいますよぉ？ははははは！！」
桃香（そう思ってんならこの手どけてよ！）
でもそんな気持ちはこの人達には伝わらない。
桃香「誰か！！助けて！！」
叫んだら
「だまってろ！誰かきたらこっちがやべえんだよぉ。」
「それに今の時間、人なんてまわりにいねぇんだよぉ〜」
と言われた。
涙目になる私。いやだ！いやだ！誰か助けて！！

　　　　　ボカッ

鈍い音がして腕をつかんでた酔っ払いが倒れた。
「いってぇなぁ・・・。誰だよぉ〜！！」
桜斗「こいつの彼氏♪だよ。」
桜斗君だった。桜斗君が酔っ払いを殴ってくれたんだ。

桜斗「大丈夫？」
桃香「うん。」
酔っ払い達は腹を立てた。
「なんだよ！お前は引っ込んでろ！！」
「男のガキには関係ねえんだよ！！」
おそいかかってくる酔っ払いを華麗にかわす桜斗君。
そして・・・・
桜斗「おじさん達、動きが鈍いよ♪」

　　　　　バシッッ

大きな音が鳴り響き酔っ払いが倒れた。
桜斗「行こっか。」
そう言って桜斗君は私の腕を引っ張る。
さっきのあの一発は・・・本気だった。

家についてドアをあけた。
桜斗「じゃあまた！」
大きな声で元気よく桜斗君はそう言った。
桃香「うん！ばいばい」
私も元気に手をふった。

美みちゃん♪

僕です。えっと美みさんの隣の席の子の友達
分かるかな？

雪姫ちゃんにすすめられて読んでみました♪
すごく上手ですね♪小説家なれそう♪

ボーイズラ部ってｗｗ

じゃあこれからも頑張ってください♪

リュウタ君（？）ありがと！！
なんかはずっ。同じクラスの人にみられると・・・。

ひさしぶりにカキコしたいと思いマースっ

檸雄君のことが好きだって思ってた。
でも、今私の心は揺れている。
想いを伝えたい人が変わってきてる。
だって・・・、あんなふうに助けられたら・・誰だって・・・
ときめいてしまうものじゃない？
自分の気持ちがコントロールできなくなりそう。

ボサッ・・・

ベットに倒れた私。
思い浮かんでくる友達の顔。
その中で笑ってる私。
でもソレが今くずれかけていたことに今の自分は気づいてなかった。
　　　
　　　自分の感情でみんなの輪がくずれちゃうなんて・・
　　　
　　　考えられない・・・考えたくもない・・・
　　　
　　　人に恋をすると 誰かが傷ついてしまうってこと
　　　
　　　まだ子供の自分には分かんなかったんだ
　　　
　　　友情　絆　愛　なんて永遠なのは数少なくって、
　　　傷つきやすく　壊れやすく　なにより・・・
　　　　
　　　　　はかないものだってことを・・・

がんばって