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宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山の新燃岳では、火山性地震が続いており、山頂火口からは白い噴煙がさかんに噴出している。

現地で観測を続ける鹿児島大学の井村隆介准教授は、上空からとらえた観測画像から、「火口内に火砕丘と呼ばれるコーン状の小山ができている」と指摘し、再び大規模噴火が発生する可能性があるとして、詳しい調査の必要性を訴えている。

新燃岳では17日以降、噴火が起きていないが、気象庁によると、きのうまでの二日間で火山性地震が19回観測されており、火口からは白い噴煙がさかんに噴出している。

前回の噴火の際にマグマを供給したと考えられているえびの岳でも火山性地震が1回発生しており、気象庁は今後、大量のマグマが新燃岳の火口直下に運ばれれば、大規模噴火に結びつくとして、警戒レベルは「3」の「入山規制」を維持している。

こうしたなか、井村准教授は25日に上空で撮影された火口内の画像を見て、自身のTwitterでいち早く火砕丘の出現を指摘。

火砕丘とは、噴出物が火口の周囲に積もってできた小山状の火山で、マグマ成分の違いなどで、いくつかの種類に分けられる。

気象庁は現時点では火砕丘の形成について言及していないが、井村氏は、地元の火山をよく知る専門性のある研究者による継続的な観測の必要性を訴えている。