DS Automobiles(仏)が2035年を見据えて思い描いたドリームカー、DS X E-TENSEを発表した。
シルエット、素材、技術の全てを刷新し、未来のクルマへの想像を形にしたモデルとのこと。
■未来に挑む
先鋭的なアイデアを実現する自動車ブランドとしてその名を馳せてきたDS Automobilesは、フランスの「サヴォアフェール(機知)」を代弁する存在でもあります。
美的センスと技術が見事に調和したDS Automobilesは、近年特異な課題に挑む決断をしました。
それは、人々の想いとイマジネーションを形にするという挑戦です。
刻々と変化する今日の自動車業界でDS Automobilesに課せられた使命は、既存の枠にとらわれることなく、未来のクルマという夢を形にし、クルマへの熱い想いを発信することです。
そんな情熱的で自由な発想から生まれたのが、DS X E-TENSEです。
2035年に向けたDS Automobilesのビジョンは、現在の一辺倒で無個性な車の追求とはまったく異なるものです。
DSのデザイナー陣は、最新技術を余すことなく使い、豊かで詩的創造性に満ちたクルマづくりを追及しています。
その答えは、多様なニーズを持ち、ためらうことなく贅沢を楽しむ顧客が、18年後のラグジュアリーなフレンチスタイルのイメージをどう捉えるのかを探ることにありました。
その結果、息を吞むほど美しく、官能的かつ刺激に満ちた車が生まれました。
2035年から遡ること80年前のドライバーたちを驚かせたDSの初期モデルと同じく、非常に革新的なコンセプトを持ったモデルです。
■まったく新しい体験
カーボンファイバー/レザーで仕上げたバタフライドアから運転席に乗り込むと、視線は自然と一人掛けシートのピラミッド型の造作に引きつけられます。
身体をしっかりと固定するレーシングカーのシートのように、ドライバーの体がぴたりと収まる構造になっており、リクライニング位置は車の重心を低く保ちやすいようになっています。
ハンドルは、車への情熱を示す象徴としてふさわしく、レザー、ウッド、メタルが絶妙に施され、ドライバーの出力をモニターする容量センサーを搭載しています。
ミレニアム・ブルーとネイビー・ブルーのツートンカラーのアニリンレザーは、DSのトレードマークである「パールトップ・ステッチ」仕上げです。
ハンドルと同様に象徴的なペダルにも、デザイナーの細部へのこだわりが体現されています。
これらの特徴だけで、運転席に乗り込めば唯一無二の体験への期待が高まり、ドライバーは車を発進させる前からアドレナリンをほとばしらせるでしょう。
■落ち着くコクーン
DS X E-TENSEは非対称の構造になっているため、左右で異なる雰囲気になります。
ガルウィングドア(両側はね上げドア)から車内のコクーン(個室空間)に入れば、ドライバーも同乗者も、外界とは隔てられた車内の人となります。
非対称のレイアウトによって、クリアガラスのキャノピーの下には、それぞれ異なるタイプの別個の空間が生まれます。
乗る人は心地良いカプセルに包まれ、通気性の良いマッサージシートで寛ぐことができます。
シートは鳥の広げた羽根のように後ろに伸び、背面上部にウミユリのモチーフが配されています。
自動運転モードでの走行は極上の体験です。
操作はタッチのみで完結し、「ダッシュボード」の位置に搭載されたハイファイサウンド・バーで音楽を楽しめます。
床はシースルーのエレクトロクロマティック加工のガラスになっており、走る道路を下に見ることができます。
コクーンはレザー、ウッド、メタルを贅沢に組み合わせた作りで目を引き、気分を落ち着かせます。
また、ネイビー・ブルーと深紅調の組合せが、車内に射し込む光を和らげます。
車のガラス面で操作するため、見慣れたタブレット画面はなく、流れるようなラインが強調されています。
乗る人は、安心感のある守られた車内空間を堪能することができます。
フィルターを通した香しい空気は、この上なく洗練された印象を生む上で重要な役割を果たしており、乗る人は運転席のドライバーもしくは自動運転モードの車に感銘を受けるでしょう。
補助席を使えば、3人で乗ることも可能です。
ホログラムの形をとったパーソナルアシスタントのIRISは、外界ともつながるだけでなく、車の操作機能も持っています。
■感動的なテクノロジー
先入観から離れることによって、「羽のように軽やかで」「そよ風のように静かな」車が生まれました。
それはクリエイターたちが熱く思い描いた、車に情熱をそそぐ人のための車です。
全電動型のDS X E-TENSEの電源として選ばれた、前輪の内側に組み込まれた2台のモーターは、抜群のレスポンスを実現します。
道路上での最大出力は400kW(540馬力)に達し、「サーキット」モードでは1,000kW(1,360馬力)にまで上昇します。
ドライバーは、DSのFormula Eプログラムを支える技術チーム「DS Performance」が設計したサスペンションの、非凡なパフォーマンスを堪能することができます。
カーボンファイバー製シャーシは、画期的なスプリングとトーションバーの上に設置されています。
また、トラクション、グリップ、減速は、道路表面がどのような状態でも最適なパフォーマンスを発揮できるように考えられた、最新の作動システムで制御されています。
2035年のドリームカーを思い描いた結果、DS Automobilesは、非対称の3人乗りというコンセプトを生み出しました。
このコンセプトは、2つの車を1つにするというユニークな組み合わせから生まれたもので、オーナーは、その場に応じたドライビングモードを選ぶことができます。
新技術によって、ボディは衝撃を受けても元の形に戻ることができ、フロントグリルの形状は路面の状態に合わせて変化します。
また、DS LIGHT VEILのライトカーテンにより、ライトの明るさは、乗る人、車、周囲の状況に合わせて調節することができ、車内の温度も乗る人にとって快適に保たれます。
■2035年に向けた夢
2035年の未来のドリームカーのビジョンを示す「DS X E-TENSE」は、DS Automobilesが展開している5つの大陸で公開される映画に、登場予定です。
【日時】2018年05月09日(水)
【提供】YAZIUP