北朝鮮による弾道ミサイルの発射をめぐって、金正恩朝鮮労働党委員長の画像を分析した米国の研究機関は、ミサイルが山口県の米軍岩国基地を標的にしている可能性があると見解を示した。
菅義偉官房長官は午前中の会見で「飛翔距離から考えると、ミサイルが西日本に当たる可能性はある」と認めた。
北朝鮮は今月6日、金委員長の立会いのもと、在日米軍基地への攻撃を担当する戦略軍火星砲兵部隊が4発の弾道ミサイルを同時に発射。
このうち3発が秋田県男鹿半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)に落下。
北朝鮮は昨年1年間で2回の核実験、20発以上のミサイル発射を強行しているが、4発を同時に発射するというのは今回が初めてで、現在、日米韓の3カ国がミサイルの種類や詳細について分析を進めている。
こうしたなか、米国の軍事研究機関は、北朝鮮の国営メディアが最近放映した画像を解析した結果、金委員長が指し示す地図から、弾道ミサイルは山口県の米軍岩国基地に届く可能性があることを指摘。
菅官房長官は8日午前の会見で、「岩国基地を標的にしているという情報は接していないが、1000キロ飛翔するミサイルであれば、西日本は四国も含めて当たる距離であることは間違いない」と認めた。
一方、米国は北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃するための高高度ミサイル防衛システム「THAAD(サード)」の韓国への配備を開始した。
【日時】2017年03月08日(水) 13:05
【提供】ハザードラボ