中国の美容整形市場は日本円で8兆5,000億円に迫り、いまやアメリカやブラジルに次ぐ世界3位の美容整形大国となっている。
しかし、心配なのがその質だ。
実際、整形手術にまつわる医療過誤は、日常的に報じられている。
そんな中、鼻を高くする隆鼻手術を行った女性が、とんでもない目に遭ってしまったという。
「新浪新聞」(3月26日付)によると、湖北省武漢市に住む女性が市内の病院で隆鼻手術を受けたところ、患部が化膿し、鼻の頭から手術で使用されたと思われる縫合糸が次々と出てくるという、ホラーのような事態が発生した。
彼女は以前から自分の鼻にコンプレックスを抱いており、2カ月ほど前に隆鼻手術を受けた。
執刀医の説明では、術後は体内に吸収され、抜糸の必要のない縫合糸を使用するとのことだった。
ところが、術後30日ほどたったころ、患部に違和感を覚え、鏡で確認したところ、鼻の頭から赤く血に染まった細長い糸のような物体が飛び出していることに気がついた。
不審に思い、この糸を鼻から抜き取ったが、数日後、また同じ場所から、今度は2本の糸が飛び出しているではないか。
強い痛みを感じた彼女が手術を行った病院を訪ねるも、鎮痛剤を処方されるのみで、根本的な治療を求めると断られてしまったという。
そこで、市内にある大学病院で診察を受けた結果、鼻の中にあった7本すべての縫合糸の摘出を行うことになった。
担当した同院の医師によると、彼女の鼻は化膿が進行しており、執刀医の未熟な技術や不衛生な手術環境が疑われると指摘。
残念ながら彼女の鼻には、整形手術による傷痕が一生残ってしまう可能性が高いという。
この医師によると、今回のケース以外にも、隆鼻手術の失敗による相談が、ここ最近、非常に多くなっているとも付け加えている。
これまでも本サイトでは、美容整形の結果、あごが曲がってしまったり、10代の少女が一気に中年女性のような容姿になってしまったりといったニュースをお伝えしてきた。
美しくなりたいというのは女性共通の願いだが、中国での美容整形は「ハイリスク・ローリターン」のようだ。
【日時】2017年04月03日(月) 15:00
【提供】日刊サイゾー