13日の噴火以来、活発な火山活動を続けるフィリピン・ルソン島東部のマヨン山では16日、100回を超える溶岩流が発生し、火山性地震も観測された。
フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS-DOST)は17日、「マグマが火口表面まで上昇しており、数日から数週間以内に危険な爆発が起こるおそれがある」と警戒を呼びかけた。
マヨン山では過去24時間で、溶岩流が143回発生し、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日平均3290トンにのぼった。
火山灰は内陸側の南西斜面を中心に降っており、防災当局は航空機の航路に影響を及ぼす可能性があると注意を呼びかけている。
16日の溶岩流は、最長2キロ下った。
現在はまだ、山頂から半径6キロ圏内の立ち入り禁止エリア内に止まっているが、今後、噴火規模が危険なレベルに達すると、噴石の飛散や地滑り、火砕流や火山泥流が起こる危険があると危惧されている。
今回の噴火は2014年8月以来、約3年半ぶりとなるが、前回も溶岩流が発生し、5万人が避難した。
同じルソン島西部にあるピナツボ山と並んで活発な活動を続けるマヨン山は、歴史を紐解くと、1814年2月の巨大噴火では溶岩流が火山から10キロ離れたカグサワという街を埋め尽くし、1200人以上が犠牲となっている。
【日時】2018年01月17日(水) 12:22
【提供】ハザードラボ