国際宇宙ステーション(ISS)では23日、2人の宇宙飛行士による予定外の船外活動が行われた。
米航空宇宙局(NASA)によると、3月30日に交換したばかりの電力部品が故障したための緊急対応だったという。
2時間46分に及ぶ作業は無事終了した。
作業を成功させたのは、宇宙ステーション初の女性コマンダー、ペギー・ウィットソン船長(57歳)とジャック・フィッシャー飛行士(43歳)。
NASAによると、今回の船外活動は「MDM(Multiplexer-Demultiplexer)」と呼ばれる装置、今月20日に突然機能停止したことから、非常事態として行われた。
ISSでは異なる種類のMDMが複数使われていて、船外にあるタイプはEXT MDMと呼ばれる。
大きさは電子レンジほどで、熱制御システムや太陽電池パドル、ロボットアームなどの操作に関わる重要な機械だ。
この装置は今年3月30日の交換で、性能を向上させたソフトウェアが組み込まれたばかりだが、わずか2カ月足らずで再び故障。
NASAの報道官は、23日の交換任務を「緊急の非常時船外活動」だと述べた。
MDMの交換作業は、ウィットソン船長が主導して行い、アシスタントしたフィッシャー飛行士は、今月12日に行われる予定だった船外での無線通信機能を強化するためのアンテナ1組の取り付けを行ったという。
女性コマンダーとして注目されるウィットソン船長が、宇宙ステーションに長期滞在するのは今回で3度目。
これまでの宇宙滞在時間は400日を優に超え、船外活動の経験回数は10回と歴代のNASA飛行士の中でも3番目に多いベテラン中のベテランだ。
【日時】2017年05月24日(水) 14:11
【提供】ハザードラボ