活発な火山活動が続く新燃岳では、きのう未明を最後に噴火は観測されていないが、きょうは午後3時までに110回の火山性地震が発生している。
気象庁は引き続き、噴火警戒レベル「3」を発令して、火口から約3キロ範囲では、噴石の飛散や火砕流を警戒するよう呼びかけている。
気象庁によると、新燃岳では17日午前0時半を最後に噴火は起きていないが、きのうからこれまでに火山性地震が133回起きている。
地下の水蒸気やマグマの動きを示す火山性微動については、振幅がはっきりしたものは観測されていないが、ごく小さな微動は現在も続いている。
一方、新燃岳から5キロ以内に位置し、同じ霧島連山の中でも最も若いえびの高原・硫黄山では、昨夜9時からけさ3時までの間に23回の地震が発生した。
新燃岳火口から西北西に位置する硫黄山周辺は、地下6キロにやや深いマグマだまりがあり、2011年の噴火時の観測では、東京ドーム約5杯分に相当するマグマが蓄積されていたことが判明している。
九州南部では雨が降り続いているため、山頂付近に厚く雲が立ち込めていて、監視カメラでは噴煙のようすが確認できないが、火山活動に対する厳重な警戒はこの先も続く。
気象庁はあす、火山や地震の研究者120人あまりを招集し、通常よりも規模を拡大した火山噴火予知連絡会を開いて、新燃岳の動向について話し合う方針だ。
【日時】2017年10月18日(水) 17:26
【提供】ハザードラボ