しかし、川内にとって、この日、本当の勝負はここからだった。会見にはテレビ解説を務める日本陸連の瀬古利彦マラソン強化プロジェクトリーダーが登場。31年前にボストンマラソンを制した“先輩”は、会見後に川内と対面し、怒とうの攻撃を仕掛けた。
まだ19年秋に行われる20年東京五輪の最終選考会のMGCへの出場を明言していない川内に「いやあ、僕以来のボストンマラソン優勝、本当にうれしい。大迫の2時間7分や、設楽(悠太)の日本記録もあったけど、俺はこっち(川内の優勝)の方がうれしかった。あなたが勝つなんて思ってなかったもん」と、ボストンVを祝福しつつ、「MGなんちゃらに出てほしいね。MGなんちゃらに。ここで頭下げようか」と、スキをみて直談判。川内は「いやいやいや、恐れ多いです」と、ひたすら恐縮。瀬古リーダーは暑さが苦手なことを理由に、東京五輪に否定的な川内に「暑さも寒さも変わらないよ。あとはあなたの頭を切りかえるだけ。プロになるんだから、目立たないと。今日で(東京五輪挑戦拒否は)撤回だな、撤回」と、畳みかけて勝手に撤回を宣言した。
これに川内はたじたじ「いや、まあ、その」といいよどみつつ、「プロになったら、陸連や実業団の合宿に参加させてもらって、そこで強いか弱いかみてもらえれば」と、返すのが精一杯だった。
なんとか最後まで首を縦に振らなかったが、対面が終わると「いやあ、今日は完全にペースにのせられました…。危ないところだった」と、大きな汗をぬぐって、会見場を後にした。
まだ19年秋に行われる20年東京五輪の最終選考会のMGCへの出場を明言していない川内に「いやあ、僕以来のボストンマラソン優勝、本当にうれしい。大迫の2時間7分や、設楽(悠太)の日本記録もあったけど、俺はこっち(川内の優勝)の方がうれしかった。あなたが勝つなんて思ってなかったもん」と、ボストンVを祝福しつつ、「MGなんちゃらに出てほしいね。MGなんちゃらに。ここで頭下げようか」と、スキをみて直談判。川内は「いやいやいや、恐れ多いです」と、ひたすら恐縮。瀬古リーダーは暑さが苦手なことを理由に、東京五輪に否定的な川内に「暑さも寒さも変わらないよ。あとはあなたの頭を切りかえるだけ。プロになるんだから、目立たないと。今日で(東京五輪挑戦拒否は)撤回だな、撤回」と、畳みかけて勝手に撤回を宣言した。
これに川内はたじたじ「いや、まあ、その」といいよどみつつ、「プロになったら、陸連や実業団の合宿に参加させてもらって、そこで強いか弱いかみてもらえれば」と、返すのが精一杯だった。
なんとか最後まで首を縦に振らなかったが、対面が終わると「いやあ、今日は完全にペースにのせられました…。危ないところだった」と、大きな汗をぬぐって、会見場を後にした。