気象庁は19日、台風21号が大型化し勢力を強めたと発表した。
今週末にかけてフィリピンの東の海上からゆっくりと北上し、来週明けにも本州沿岸に接近すると予想される。
台風の接近に伴って、沖縄・奄美地方では21日ごろから大荒れになるおそれがあるとして、気象庁が早めの警戒を呼びかけている。
大型で強い台風21号は、19日午前9時現在、フィリピンの東の海上を北北西に向かって時速15キロと、自転車並みの速度で進んでいる。
現在の中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートルで、中心から半径90?以内では25メートル以上の暴風が吹いている。
気象庁によると、あさって21日朝には非常に強い勢力を伴って南西諸島付近に到達し、沖縄や奄美地方に大荒れの天気をもたらす見込み。
この先5日間の進路予測を見ると、台風は23日には日本に上陸し、本州を縦断する可能性が高まってきた。
防災科学技術研究所は、台風21号が進むと予測されるルートとよく似た過去の台風について発表した。
この情報は毎日更新されており、19日時点では、2011年9月に静岡県浜松市に上陸して、東海から関東、東北地方に進んだ台風15号や、2004年10月の台風22号など、4つの台風と似た進路を取ると予測されている。
これらはいずれも多数の死者や行方不明者の被害を出した非常に強い台風だ。
現在、日本の南の海上から太平洋側には秋雨前線が伸びている。
台風が近づくことで、前線の活動が活発化し、まとまった大雨が降るおそれがある。
気象庁によると、今月に入ってからこれまでの雨量は、各地で平年を大きく上回っているため、土砂災害の危険性も高まっている。
今後も台風の動向に注意し、早めの警戒準備を心がけてほしい。
■台風の最新情報は、ハザードラボ「台風マップ」で随時更新されます。
【日時】2017年10月19日(木) 10:24
【提供】ハザードラボ