北朝鮮が先週、グアム沖へ弾道ミサイルを撃ち込む計画を公表した直後、米政府は「核攻撃への備え」としてグアム島民に向けて「ミサイル落下後は、シャンプーのときにコンディショナーを使うな」と指示を出した。
果たしてどういう意味なのだろうか?今月9日にグアムへの攻撃計画を発表した北朝鮮は、15日になって金正恩朝鮮労働党委員長が「米側の行動を注視する」という姿勢に転じことから、計画の強行が一時的に回避されることになった。
無謀な攻撃計画が明らかになったとき、米国土安全保障省(DHS)は公式サイト「Ready」で核ミサイル攻撃の危険に備えるための具体的な行動マニュアルを発表。
攻撃ターゲットになりやすい目標や避難方法などといった緊迫感が高まる項目のなかでひときわ異彩を放っていたため、注目を集めたのが、冒頭の「シャンプー問題」だ。
ミサイルが落ちた際に、避難が遅れて屋外で爆風にさらされた場合の注意として書かれているのが次の文章だ。
「Wash your hair with shampoo or soap and water. Do not use conditioner in your hair because it will bind radioactive material to your hair, keeping it from rinsing out easily. 」……(家に帰ったら)
シャンプーか石鹸で髪の毛を洗ってください。
ただし、コンディショナーは使わないで。
髪の毛に放射性物質が付着しやすくなり、簡単にすすぎ落とすことができないからです。
DHSのサイトによると、核爆発で放射性物質が飛散した場合、着ている服を脱いでシャワーを浴びて洗い流すことで、ほとんどの放射性物質は除去可能だという。
ただし、髪の毛は表面に魚のウロコのようにキューティクルが並んでいるため、そこに侵入すると除去が難しいうえ、コンディショナーによってキューティクルが整えられると、放射性物質が閉じ込められ、髪の毛の深部にとどまる可能性がある。
さらに髪の毛をサラサラにする油性化合物によって、放射性物質が付着しやすくなり、被ばくリスクが一層高まるリスクもあることから、核攻撃を受けた地点では、コンディショナーだけでなく、油分の多いクリームや乳液も使うべきではないという。
…とまあ、説明を読めば納得できるのだが、果たしてミサイルが落とされた直後の爆風や火災、建物の倒壊の混乱渦巻くなか、果たしてどれだけの人がシャワーを浴びることができるのか、と多くの人が疑問に思っているという。
【日時】2017年08月18日(金) 13:22
【提供】ハザードラボ