⚖ 政治総合

018.3.6 11:32
【南北会談】
北が機先を制し「満足のいく合意」と公表　韓国特使団と金正恩氏初会談は４時間１２分
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５日、平壌で韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長（左）の手を握る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長。労働新聞が６日掲載した（コリアメディア提供・共同）
５日、平壌で韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長（左）の手を握る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長。労働新聞が６日掲載した（コリアメディア提供・共同）

　【ソウル＝桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は６日、金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党委員長が５日に韓国の文在寅（ムンジェイン）大統領の特使団と会談し、南北首脳会談をめぐって「文大統領の意志を伝え聞いて意見交換し、満足のいく合意を得た」と報じた。金正恩氏は、これに関して担当部門に実務的措置を速やかに取るよう指示した。報道は、非核化や米朝対話には触れなかった。

　韓国大統領府も６日、金正恩氏との会談は、晩餐（ばんさん）会と合わせ４時間１２分行われたと発表した。報道官は「結果はあり、失望はしないものと承知している」と述べ、非核化の言及や一定の合意があったことは認めたが、特使団の６日の帰還後に発表するとして詳細は明らかにしなかった。

　北朝鮮は、特使団が本国との連絡が自由でない平壌滞在の最中に機先を制して首脳会談についての合意を一方的に公表し、既成事実化を図った形だ。

　会談と晩餐会は、平壌の労働党庁舎本館で行われ、平昌五輪に派遣された金正恩氏の妹、金与正（ヨジョン）氏と金英哲（ヨンチョル）党副委員長が同席。晩餐会には、金正恩氏の李雪主（リソルジュ）夫人も出席した。