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南米チリのアルマ望遠鏡を使った観測で、天の川のように巨大銀河団に進化する前の原始銀河が大量に見つかった。

銀河の一つひとつひとつは天の川より小さいのに、1000倍のペースで星を生み出しており、将来的には、これまで発見された最も大きな銀河団に匹敵するくらい成長する可能性があるという。

科学誌「ネイチャー」に26日付で掲載された論文によると、米国立電波天文台（NRAO）などの国際チームは、南極点望遠鏡を使った観測で、124億光年先の宇宙に、強い電波を放出して非常に明るく輝く銀河の集団を発見。

「SPT2349-56」と名付けたこの銀河を、高性能なアルマ望遠鏡で詳細に解析した結果、見かけ上、狭い範囲に14個の銀河を見分けることができた。

太陽系が存在する天の川銀河のような巨大銀河に成長する前の銀河の集まりは「原始銀河団」と呼ぶ。

従来の研究では、宇宙誕生（ビッグバン）から数百万年のうちに、物質やダークマター（暗黒物質）が重力によって引き合うことで次第に大きな構造が作られ、長い時間をかけて銀河団が作られると考えられてきた。

今回発見された原始銀河団が124億光年先にあるということは、宇宙誕生が138億年前であったことを考えると、宇宙がまだ14億歳だったころの姿を見ているということになる。

それほど若く、ひとつひとつの銀河は天の川の25％ほどの大きさにもかかわらず、解析の結果、天の川の1000倍ものペースで星を作り出していることがわかった。

銀河形成を研究するカナダ・ダルハウジー大学のスコット・チャップマン氏は「巨大銀河団がまさに誕生する瞬間です！今回の発見によって、銀河同士の衝突が従来予想より早い時期に起きていたことがわかりました。私たちが考えていた宇宙の構造がどのように形成されたかという知識に疑問を投げかける発見です」と興奮して語る。

宇宙誕生から14億年しかたっていない時代の原始銀河団の姿がとらえられたことで、これをコンピューターシミュレーションにかけることで、銀河団が数十億年かけてどのように成長し、進化を遂げたのか探ることができるようになるという。

チャップマン氏は「これら14億の銀河はやがて星を作るのをやめて、ひとつの巨大銀河へと合体していくことでしょう」と話している。

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  https://twitter.com/TheNRAO/status/989252088965357...