前回の「出会い系で山芋ちんこ事件」で、少々しぼんだ私。
正直、ショックすぎた……。
しょっぱなからあんな珍物件を引き当ててしまった、しかもセカンド扱いされそうになった、さらには目に焼きついて離れない迫り来るあの霜降りボディー、愛もロマンのかけらもない、獣としてるようなH。
私にはこんな物件しか巡ってこないのか……と。
■出会い系がだめなら“生け捕り作戦”!? 気になる「外国人バー」に突撃!
当時は外専女子が私の周りにいなかったので、包茎とか、脱いだら異常な霜降り体系なんてよくあることなのか? ということすらわからず。
唯一、外国人数人と付き合った経験があるという友人に“山芋ちんこ”のことを話してみたものの「宗教の都合で皮かぶってる、っていうのは聞いたことがあるけど……」という回答しか得られず。
ちなみにその友人ですら、“山芋ちんこ”にはまだお目にかかった事がないそう。
新宿はゴールデン街にある、友人の働く飲み屋「A」(仮)に集う友人たちからは、こぞって「出会い系サイトに良い人なんているわけないじゃん」という意見をいただきました。
そりゃそうだ。
だけどそんなサイトでも使わないと外国人に出会うチャンスがない。
もしかしたら、万が一、いや、億が一、運命の人に巡り合えるかもしれないじゃないか……!
そう心の中で抵抗しつつも、いったん作戦を変更して、「生け捕り」作戦に切り替える事にしました。
要するにナンパです。
もうそれしかほかに方法が見当たらない! 実は私には、以前から気になっているお店がありました。
ゴールデン街が外国人向けのガイドブックに取り上げられはじめたことで、外国人の姿をちらほら見かけるようになっていたのですが、「A」の近くに、外国人がひときわたむろしているお店が……。
私は「A」を抜け出し、まずはそこへ偵察に行くことに。
お店を覗いてみると、カラオケがメーンのバーのようで、お客さんの8割が外国人。
薄暗い店内ではガンガンカラオケを流していて、外にも人があふれている。
外国人がうようよしている光景に胸が高鳴り、「ここはやっぱり“狩り場”だ!」と確信。
……が、しかし、ほろ酔いでナンパできる根性は当時なかったので、「A」に戻ってもう一杯ひっかけ。
改めて「狩りに行ってくる!」と宣言し、準備万端で小走りしながらその店に向かったのでした。
■狩るべきは「Tシャツ」じゃなく「スーツ外人」のワケ
店内を見回すと、べろんべろんに酔った、Tシャツがピタピタの太った外国人おっさんたちが目立つ……。
しかし諦めずに目を凝らして見渡すと、スーツ姿の外国人男性2人組が!
そろっと近づいてお顔を拝見すると、2人のうち片方は、ブロンドにブルーアイ、若い頃のアレックス・ペティファーに似た奇跡的なかわいい系イケメンではないか!
「よし、狩るぞ!」と、酒を手にしてタイミングを見計らう私。
「なんだ、お前?」とか言われないか内心ドッキドキ、それでも勢いにまかせて「かんぱ〜い!!」なんて言いながらその2人の中に入っていくと、彼らはノリノリで「イエーイ!」と応えてくれたのです!
やっぱり外国人はノリがいい……!!
聞くと、2人は日本で、英会話の講師として働いているという。
狙い通り!
私がスーツ姿の外国人を選んだのは、スーツ好きってワケじゃありません。
日本で働いている(=日本に暮らしている)確率が高いと踏んだからなのです。
私の狙った彼の名はエリック、オーストラリア出身。
私より3歳くらい年下……年下なんて新鮮!
カラオケ歌おうよ、と誘われ「私は恥ずかしくて歌えないから、あなた歌ってよ」と言うと「いいよ、何がいい?」なんて答えるので、私の大好きなベタベタのラブソングをリクエスト。
私が外専女子になったきっかけであるBON JOVIの、メジャーでもない曲をしっかりと歌い上げた彼は、酔いも手伝ってか、とてつもなくイケている。
まさしく私の運命の人かもしれない……。
そんな気持ちで、彼の横顔をうっとりと眺めていました。
さて、ひとしきりカラオケを楽しんだ後、思い切って「またあなたに会いたいから、メアドと電話番号教えてくれる?」と言うと、快くメアド交換。
よかった、今夜一回きりの飲み仲間で終わらないんだ! 「じゃあ帰るね」とその場を離れようとすると、エリックは「またね」とハグしてくれた。
若いフレッシュな香水と少しの汗が混じったなんとも言えない甘い香りがその瞬間、ふわっと私を包み……。
「狩り成功、あの山芋の悪夢はエリックが洗い流してくるんだわ!」と確信して、浮かれ足で家路についたのでした。
つづく。
【日時】2018年05月22日(火) 19:00
【提供】サイゾーウーマン