🔫 石川自衛隊・軍事

ＦＮＳドキュメンタリー大賞優秀賞　石川テレビ

「出渕家の百年」

　移民や自衛隊基地という国策と向き合い続けてきた小松市の一家を記録した石川テレビ制作のドキュメンタリー「出渕家の百年」が、フジテレビ系列の各局が対象の「ＦＮＳドキュメンタリー大賞」で二位にあたる優秀賞に選ばれた。矛盾するような場面もあえて含め、複雑な立場を浮き彫りにした。二十一日午後三時から再放送がある。

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　同局の受賞は十三年ぶり。番組は入社九年目の三木早子（さきこ）ディレクター（３３）が手掛けた。一昨年から一年がかりで取材し、一時間にまとめた。新安保法案が国会審議されていた時期で「安保について石川からも考えていけないか」との思いがあった。

　取り上げたのは、航空自衛隊小松基地に隣り合う地域で専業農家を営む出渕敏夫さんの一家。出渕さんは基地の騒音訴訟の原告団長だ。話しているうちにわかったのは、母春子さんがかつて移民として朝鮮半島に渡り、敗戦ですべてを失って引き揚げてきたこと。母は海を越え、息子は裁判に加わった。形は違えど、二人とも「普通の生活」を求めている−。その気付きが、番組の軸になった。