お肌の調子が復調気味の嵐・櫻井翔が私立高校の校長役を演じるドラマ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)の第9話が9日に放送され、平均視聴率8.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。
前回から0.4ポイントダウンとなってしまいました。
今回は開始早々、バスケ部顧問の河原崎孝太郎(池田鉄洋)が校長室にトラブルを持ち込んできます。
前回、部活動強化のため鳴海涼介(櫻井翔)が雇ったバスケ部の専属コーチ・熱川翔(松田悟志)が勝手に遠征を組んだことや、練習が厳しすぎることに対して保護者たちからクレームが殺到しているというのです。
しかし、鳴海が実際に保護者たちと面談したところ、熱川の熱血指導に生徒たちは好感を抱いているとのこと。
問題は遠征費が5万4千円と高額すぎる点で、学校から4万円を負担してくれと無茶な要求をされ、鳴海は頭を抱えてしまいます。
一方、職員会議では、受験生をいかに増やすかが議題に。
定員割れを起こさないためには少なくとも個別相談の段階で千人の受験生に接する必要があるとのことで、そのためのアイデアを教師たちが出した結果、時間の都合がつきやすい夕方に相談会を実施することやチラシ配り、ブログ発信をすることが決定します。
通常業務にプラスして上記の仕事もこなさなければならなくなったため、鳴海の負担は大きくなるばかり。
ただ、出向元の樫松物産の先輩社員と久しぶりに酒を酌み交わした際、いつしか自分が校長業務にやりがいや充実感を抱いていることを認識します。
また、バスケ部の遠征費60万円(バスケ部部員15人×4万円)を負担する代わり、それを“活き金”にする案も思いつくのです。
鳴海は後日バスケ部員たちを招集し、遠征費は学校側が負担するのではなくバスケ部の借金になると言い出します。
そして今後、1試合勝つごとに1万円がチャラになると説明。
実質的には勝とうが負けようが借金返済にはなりませんが、60勝すれば強豪校として名が知られるようになり受験生が増える、という算段から導き出した案でした。
この提案にバスケ部員たちが納得したことで一見落着……のように見えますが、すでに他の部活動からも「うちにも金を回せ」と不満の声が寄せられており、その件については先送りのようです。
悩みは尽きない鳴海ですが、そこへ追い打ちをかけるように樫松物産の専務・加賀谷圭介(高嶋政伸)から会社に戻るか、あるいは退社して校長職を続けるかの二者択一を迫られます。
また、ほったらかしにしてしまっていたフィアンセ・松原聡子(多部未華子)からは突如として電話で別れを告げられ、公私ともに激しい嵐が巻き起こったところで終了となりました。
前々回と前回は生徒ひとりの悩みにつきっきりで学校経営が疎かになってしまっていた鳴海ですが、今回はガッツリと着手。
しかし、経営者としてどうなの? と頭を傾げたくなる対策ばかりが目につきました。
まず、バスケ部の遠征費問題。
保護者たちに押し切られるカタチでしたが、経営不振に陥っている学校がそんなにポンポン出費しても大丈夫なんですかね。
“1試合勝つごとに1万円”と提案していましたが、そもそも熱川はバスケ部のレベルが低すぎて周囲の高校とは差が開きすぎていると感じ、同レベルの高校と試合をするためにわざわざ遠征プランを立てたのです。
弱小校相手に勝利を重ねたところで投資に見合うだけの宣伝効果は得られそうにもありません。
しかも、バスケ部に出資したことで他の部からクレーム殺到。
その場しのぎの対応が負の連鎖をつくる最悪のパターンに陥ってしまいました。
また、個別相談の人数を増やすためのチラシ配りなども、鳴海だけでなく他の教師たちの負担もあまりに大きく、生徒たちからは「京明館高校ってブラック企業なの?」と失笑されてしまう始末。
養護教諭の綾野沙織(井川遥)が担当することになったブログも、自分のことを“サオリン”と書いていることに「キモい」と陰口を叩かれるなど、経営再建に効果的なことは何ひとつとして取り組めていない印象でした。
次回でフィナーレを迎えますが、不完全燃焼で終わる気がしてなりません。
視聴率的にも今をときめく嵐・櫻井が主演を務めている割に低調気味。
それを危惧してか今回、鳴海に片想いする真柴ちひろ(蒼井優)の妄想というカタチで、レストラン内でフラッシュモブが始まり、鳴海がザ・ジャニーズ・エンターテイメントな華麗なダンスを披露する見せ場をつくっていましたが、恐らく喜んだのは櫻井ファンだけでしょう。
ストーリーに関係のないシーンがあまりに唐突に挿入されたため、違和感しか感じませんでした。
なにはともあれ次回でラスト。
どう着地するのか、しっかり見届けたいと思います。
【日時】2017年12月16日(土) 12:00
【提供】日刊サイゾー