今年10月に大規模な山火事があった米カリフォルニア州で、再び山火事が発生し、これまでに大阪市の面積を上回る240㎢以上を焼失した。
燃え広がる火と煙は、地上400キロ上空を飛ぶ国際宇宙ステーション(ISS)からもはっきり見えたという。
火事が発生したのは、ロサンゼルスから北西に60キロほど離れたカリフォルニア州南部に位置するベンチュラ郡。
現地時間4日〜5日にかけて各地で火災が相次いで発生。
当時、現場では風速20メートル以上の強風が吹いていたため、瞬く間に火の勢いが増して燃え広がり、すでに大阪市の面積(223㎢)を上回る面積を焼失。
当初、火災はベンチュラ郡北部の山林にとどまっていたが、強風の影響で太平洋側に燃え広がり、ハイウェイ101号線を超えて都市部に到達。
地元消防によると6日の時点で少なくとも1万2000軒の建物に影響を及ぼした。
山林火災のようすは、786キロ上空を周回する欧州の地球観測衛星センチネル-2もとらえていた。
また国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士ランディ・ブレスニクさんもカリフォルニア上空を覆うように広がる煙幕を撮影し、Twitterに投稿した。
米海洋大気庁(NOAA)によると、この時期、カリフォルニア州では内陸部に広がる砂漠から沿岸部に向かう「サンタ・アナの風」が吹く。
「六甲おろし」や「赤城おろし」などに相当するからっ風を意味するが、別名「ディアブロ(悪魔)の風」と呼ばれるだけあって、風速30メートル以上に達することもあると言う。
今回は山岳地帯で火災が発生したので、風が通り道を探し求めて丘陵地帯を走り抜ける間に加速し、火の勢いが急激に増したと考えられている。
カリフォルニア州では今年10月にも北部を中心に8つの郡で山火事が起こり、多数の死傷者を出したばかり。
NOAAは「今週いっぱいは強風が続く」として、引き続き警戒を呼びかけている。
【日時】2017年12月07日(木) 10:48
【提供】ハザードラボ