⚖ 政治総合

11月16日 11時09分

沖縄県うるま市で２０歳の女性を乱暴しようと暴行して殺害した罪などに問われているアメリカ軍の元軍属の裁判員裁判が始まり、被告は乱暴しようとしたことなどを認めた一方で、「殺すつもりはなく、殺してもいない」と述べ、殺人の罪については否認しました。

アメリカ海兵隊の元隊員で、沖縄県の嘉手納基地で働いていた元軍属のケネフ・シンザト被告（３３）は、去年４月、うるま市の路上でたまたま通りかかった当時２０歳の会社員の女性を乱暴しようと頭を棒で殴るなどの暴行をして殺害したとして、殺人などの罪に問われています。

この事件の裁判員裁判が那覇地方裁判所で１６日から始まり、シンザト被告は、乱暴しようとしたことや、遺体を遺棄したことは認めた一方、「殺すつもりはありませんでしたし、殺してもいません」と述べて、殺人の罪を否認しました。

また弁護士も、「殴って首を絞めたことは争わないが、殺意はなかった」として、殺人罪は成立しないと主張しました。

検察は、遺体の状況などから殺意があったと主張する方針で、裁判では殺意の有無をめぐって争われる見通しです。

審理は１６日を含めて３回行われ、来月１日に判決が言い渡される予定で、裁判員たちがどのように判断するか注目されます。