東京から400キロ以上離れた伊豆諸島・青ヶ島沖に位置する海底火山の「明神礁」で、海面の色が青白く変わっているのを海上保安庁の観測機が確認した。
明神礁では、今年3月以来、海水面の変色や海底から沸き立っている気泡が観測されており、 海保は付近を航行する船舶へ注意を呼びかけている。
明神礁は、青ヶ島の南南東約65キロ付近に位置する複数の岩からなる岩礁群で、水深約1500メートルの海底には、直径8キロほどの海底火山が存在。
海保が今月14日に上空から観測したところ、明神礁付近の海水面の一部が、直径200メートルの範囲で青白く変色しているのを確認した。
明神礁周辺では今年3月に、海水が緑に変色しているのが観測されて以来、8月にかけて多数の気泡が発生しているのが確認された。
5月に同行した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授は、マグマに溶けているガスが火口や噴気孔から発生する“脱ガス現象”ではないかと指摘。
海保によると、明神礁の山頂部は、海面下約50メートルに存在。
1970年までの100年間に噴火を11回繰り返しており、1946年には新島が誕生したが、その後、波の浸食などが原因で水没している。
■国内の火山の現状については、ハザードラボ「火山マップ」をご覧ください。
【日時】2017年11月20日(月) 14:22
【提供】ハザードラボ