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ある日、忽然と赤ちゃんや子供は行方知れずになる…。

日本では古来から天狗などの仕業だとして怖れられていた「神隠し」は、タカやワシが犯人かもしれない。

そう信じたくなる映像が、南アフリカから届いた！事件は今月2日、インド洋に面した南アフリカ東部のダーバンで起こった。

高級住宅街で不動産業を営むグラント・ラストさんはその朝、ジャックラッセルテリアの子犬6匹を連れて出かけようとした矢先、2階の住民が「ワシだ！」と叫ぶ悲鳴を耳にした。

子犬が危ない！グラントさんが庭に飛び出たとき、プールのまわりでじゃれあっていたうちの一匹がフワリと宙に浮いた。

サーッとすべるように急降下したオオワシが鋭い爪で子犬をつかみあげた瞬間だ。

そのまま飛び去ろうとしたところ、進行方向に立ちふさがる木に正面衝突しそうになり、方向転換したはずみで子犬が空中に投げ出された。

2018年4月3日ワシは飛び去り、子犬は放り出された勢いで壁際まで転がっていった。

闖入者に驚いたほかの5匹は散り散りになって、グラントさんのもとに大急ぎで逃げ帰ってきた。

連れ去られそうになった子犬の無事を確認したところ、小さな体には3つの鋭い爪痕がしっかり刻まれていて、血が滲んでいたという。

子犬たちは8週間前に生まれたばかり。

ケガの程度は幸いにも軽くて済んだが、グラントさんはこの一件で、おちおちペットを庭で遊ばせられないと怯えるようになった。

地元の野生生物学者シェーン・マクフゼソン（Shane Mcpherson）博士は、グラントさんが提供した防犯カメラの映像を見て「ワシは通常ペットは襲わないが、狩りに不慣れな若いワシの場合は可能性がある」と指摘。

一般的にワシが獲物に狙うのは、94％が野ネズミやウサギなどの小動物で、残りは他の鳥のヒナが多いが、巣立ちしたばかりの若いワシの場合、エサが取りやすい都会に巣を作り、ネズミやウサギより「鈍くさく見える」小型犬や子猫を狙うケースがあるという。

実際、2015年にはダーバン郊外でマルチーズとプードルのミックス犬と、チワワとペキニーズのミックス犬がカンムリクマタカに殺されている。

アフリカの熱帯雨林に生息するカンムリクマタカは、霊長類を好んで捕食する猛禽類最強のハンターで、ザンビアでは巣の中で幼児の頭蓋骨が見つかったり、7歳の児童が通学中に襲われ、連れ去られそうになった事件も報告されているというから驚きだ。

マクフゼソン博士は「土地開発が進むにつれて、森に住んでいたワシが、人間社会と接近することで、今後はこうした事件が増えるおそれがある」と警告している。