解散したのは、北見市に唯一残っていた暴力団「稲川会系星川組」です。
警察によりますと、ことし８月、組長が「長きにわたり地域の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と書いた解散届を組の看板とともに北見警察署に提出しました。
組長は、「ヤクザが生きていける時代ではなくなった」などと話していたということです。
北見市では３０年あまり前の昭和６０年、星川組と別の暴力団が対立して双方の組長が射殺されるなどあわせて４人の暴力団員が死亡する抗争事件が発生し、「北見戦争」とも呼ばれる事態になりました。
これらの事件をきっかけに市民の間で暴力団追放の動きが活発になり、資金源を絶つための法律や条例による規制の強化などもあって、一時はおよそ１００人いた星川組の組員は４人まで減少していたということです。
３０年あまりにわたって運動を続けてきた北見市の暴力追放推進協議会の田巻秀隆会長（７５歳）は、「ほっとして感無量です。いなくなったから終わりではなく、これからも運動を続けます」と話しています。
警察は、別の組織が入ってくるおそれもあるとして、今後も市民と連携して警戒を続けることにしています。
