「兄貴や家族には、僕のことでこれ以上迷惑をかけたくなかったんで。僕が取材に答えるのは、これが最後です」
まっすぐ前を見据えた目に、迷いはなかった。シーズン途中での引退に加え、その理由がまさかの「借金トラブル」である。「元」千葉ロッテの大嶺翔太氏(26)は、本誌の直撃に一部始終を語った。
大嶺氏の引退が発表されたのは6月23日のことだった。2010年、沖縄・石垣島の八重山商工からドラフト3位で内野手として入団した大嶺氏は、2014年に一軍デビューを果たした。
「借金トラブルは2年前と今年の計2回あって、どちらも債権者から球団に連絡が行った。2013年に結婚した妻とは離婚しており、カネを管理する人がいなかった」(球界関係者)
妻と4歳の娘と離れ、一人で人生を歩んでいた大嶺氏。6月下旬、都内の飲食店から出てきた彼を本誌は直撃した。
ーー借金をするようになった理由は?
「2年前、税金が払えなくて、給料の差押さえがありました。一軍で出るようになって急に税金が高くなり、払えなくて。生活費として使っていたつもりだったんです。飲食代とか、リフレッシュとか……」
ーー離婚したのは事実?
「はい、2年半前です。それまでは妻にお金のことをやってもらっていたので、恥ずかしながら税金のことを知らなくて。それで、最初にお金を借りたのが2年前でした」
ーーそのときいくら借りた?
「10万円です。グレーなところで借りたので……。それは返済したんですが、その後も、野球で頑張ればいいやっていう甘い考えがありました」
ーー後輩からも借りていた?
「3万円とかでした。チーム内でお金のやり取りが禁じられているのに、借りました」