麺はオリジナルの細麺で、ゆで上がりは速いのに、のびにくいのが特徴。チャーシューには新潟県産ブランド豚「甘豚」をじっくり煮込んで口の中でとろけるように仕上げた。燕三条駅周辺には居酒屋が多い。酒を飲んだあとの締めのラーメンのイメージで腹にもたれない、あっさり感にこだわった。
店主は三条市では有名なアイデアマン関本秀次郎さん(43)。市内の日本料理店の二男に生まれ、店で修行したあと市内で2011年に「酒場カンテツ」をオープンし、13年からミニシアターカフェ「キネマ・カンテツ座」を営んでいる。自ら三条名物とうたったサバ缶とタマネギを生かした「サバサラ」、コメが主体のコロッケ「カンテツコロッケ」などのユニークなメニューを考案してメディアの注目も集める。
全国に知られる燕三条の背脂ラーメンが大好きだ。キッチンカーも所有し、いつかは立ち食いラーメンをとの夢があったが、背脂ラーメンは「愛しすぎて作れない。その土俵には踏み入れたくなかった」と関本さん。さっと食べてさっと帰るには、塩ラーメンだと考えた。半年かけてようやく納得できる味に仕上がり、6月から営業している。