初戦のアイスランド戦で引き分けに終わっていたアルゼンチンは、この試合で必勝を期して、システムも普段とは異なる可変的な3-4-2-1という攻撃的な陣形で臨んだ。しかし、「勝たなくてはいけない」というプレッシャーから焦りが生まれ、エースのリオネル・メッシをはじめとするアタッカー陣は噛み合わない。すると、自分たちのミスから先制点を許す。
53分、味方からのバックパスを受けたGKのウィリー・カバジェロがまさかのミスキック。これを相手FWアンテ・レビッチに豪快に蹴り込まれた。
これで後が無くなったアルゼンチンは、54分にゴンサロ・イグアイン、56分にクリスティアン・パボン、68分にパウロ・ディバラと矢継ぎ早にFWを投入したが、それが逆効果。前線への偏りが大きくなってチームバランスが極端に崩れてしまったのだ。
焦る南米の雄を尻目に落ち着いた試合運びを披露したクロアチアは、80分にルカ・モドリッチがダメを押し、アディショナルタイムにはイバン・ラキティッチがトドメを刺された。
最終スコア0-3という文字通りの惨敗を喫したアルゼンチンへは、母国メディアも怒りにも似た辛辣な言葉を浴びせている。
全国紙『La Nacion』は、「アルゼンチンはクロアチアを前に恥を晒した」とチームの不甲斐なさを嘆き、さらに「複雑な結果だ。サンパオリのチームは完全にカオスを招き、クロアチアに屈した」と続けた。