本家が語る「爆サイの投稿者を特定する方法」を直伝!~自分自身で開示請求の方法から、弁護士に依頼する方法まで~

公開日:2025年08月06日

この記事でわかること

爆サイとはなにかがよくわかる  

「爆サイ.com(以下、爆サイ)」は2000年に提供開始した、月間12億PV以上を誇る日本最大の匿名掲示板サービスです。月間訪問者数は1億人以上、掲示板カテゴリ数は4000個以上あり、北海道から沖縄、海外の気になる話題を網羅したPC・スマホ・タブレット対応の人気掲示板です。 

ニュース速報・スポーツ・動画・政治・経済・芸能から、パチンコ・スロット・お水・ホスト・風俗・ギャンブル・ゲームまでありとあらゆる幅広いジャンルに分かれており、日本最大のローカルクチコミ掲示板です。 

なお、爆サイとは何かがよくわかる記事として、『本家が語る「爆サイのスレッド・レスを削除する方法|誹謗中傷投稿の消し方」を直伝 !』の冒頭に詳しく説明しています。 

ここからは、爆サイの書き込みをした投稿者を特定する方法や、ポイントについて爆サイ運営者自らが解説します。 

まず、爆サイに誹謗中傷や名誉毀損などの書き込みが投稿されると、投稿者を特定して再発防止の意味も込めて損害賠償請求したい、書き込みした人になんらかの処罰、たとえば刑事処分を受けてほしいと考える人もいるのではないでしょうか。 

爆サイで誹謗中傷を受けた場合、一定の手続きをふめば投稿者を特定できます。この記事では投稿者の特定の方法からその後の対応について解説します。 

ただし、爆サイの投稿者特定から損害賠償請求までは一定の期間を要します。さらには法律の知識やネットトラブルのノウハウを押さえた対応が求められるので、弁護士への相談も検討してみてください。そのあたりも爆サイの運営者自らが指南します。 

そして、殺害予告や当事者の身体やご家族などへの何らかの危害を加えるような書き込みや予告を受けたり、ネットいじめやリベンジポルノなど極めて悪質な行為については、より早急な対応が必要です。すぐに警察への相談をしてください。 

爆サイ投稿者の特定|IPアドレスを開示請求する方法

爆サイ投稿者の特定のためには、まず投稿者のIPアドレス情報の取得が必要です。IPアドレスを取得するまでの流れを説明します。

爆サイにIPアドレスを開示請求

爆サイは匿名掲示板ではありますが、運営元は投稿者のIPアドレス情報を知っています。そこで、まずは爆サイの運営元に対して権利侵害を理由とする開示請求をしてください。

開示請求のフォームは爆サイ内の「弁護士・法務関連の申請窓口」より可能です。

  • 弁護士・法務関連の申請窓口 から「発信者情報開示請求」を選択する
  • 爆サイ所定のフォームに入力する ※フォームに入力するためには本人確認または、代理人確認が必要です
  • フォーム入力および、必要書類を揃えてフォームに添付後、連絡先に認証メールが届くので認証する
  • 爆サイ側より対応結果の連絡がマイページに届く

こうした一連の手続きを経ても、爆サイ側が開示に応じるかどうかは任意なので、開示してもらえない場合もあります。

裁判所へ仮処分命令の申立てあるいは、発信者情報開示請求の申立て

爆サイ側がIPアドレスの開示に応じてくれない場合でも、裁判所から開示するように仮処分命令を申し立てる方法があります。

仮処分命令がなされると、爆サイの運営者からIPアドレスが開示されるので、投稿者がその投稿をおこなった際のプロバイダーがわかります。

もっとも、裁判所に申し立てても必ず認められるわけではありません。爆サイの投稿内容が、申立て者の権利侵害をしていることを証明する必要があります。

権利侵害の例としては、プライバシー侵害、侮辱罪、名誉毀損などがあげられますが、書き込みの内容によって様々です。そのためどういった権利侵害をされているのか、法的な根拠を持って申立てをするには弁護士のサポートも検討してみてください。

改めて話しますが、投稿時のログ保存期間は限られていますので、投稿から時間が経ちすぎていると本人特定の機会を逃す場合があります。

爆サイ投稿者の特定|プロバイダーへの任意での発信者情報開示請求あるいは、発信者情報開示請求申立て

裁判所からの仮処分命令によりIPアドレスが開示されたら、つづいて投稿者を特定するためにプロバイダーに対して発信者情報の開示を求めていきましょう。

発信者情報の開示を求める方法は、プロバイダーに依頼する方法と、「発信者情報開示請求申立て」を起こす方法の2つがあります。

プロバイダーへ契約者情報の開示を依頼

IPアドレスを元に特定したプロバイダーに対して、発信者情報の開示を依頼します。

もっとも、プロバイダーにとって発信者は契約者でもあるので、プライバシーの観点などから任意の情報開示依頼には応じてくれないことがほとんどです。

そこでプロバイダーに対して、発信者情報開示請求訴訟を起こすことになります。

プロバイダーへ発信者情報開示請求申立て

プロバイダーへの開示請求にあたっては、爆サイの書き込みによってどういった権利侵害が起こっているのか、証拠と共に示さねばなりません。

権利侵害の例としては、名誉毀損、侮辱罪、プライバシー侵害などがあげられます。

裁判所への提出書類の証拠は、書き込みのあったページのPDFやスクリーンショットが有効です。その際にはURLも明らかになるように残しておきましょう。また、爆サイ側から開示を受けたIPアドレスも必要です。

裁判所はプロバイダーに対して発信者情報の開示を命令するかを十分に検討します。なぜなら、発信者情報を開示することは、発信者の個人情報を開示するという点から、発信者のプライバシー侵害にも該当するからです。

裁判所が、被害者側の申立てが合理的であると判断した場合には、プロバイダーに対して発信者情報の開示を命じます。

こうしてプロバイダー側から発信者情報の開示を受けることができると、ようやく投稿者の特定に至ります。

特定までには約6ヶ月~1年かかると想定されており、書き込みを発見してから投稿者の特定に至るまでは、かなり長い道のりであり、人によってはストレスを感じる人もいるでしょう。個人で法的な手続きを進めると書類の作成にも時間がかかってしまい、さらに長期化する恐れもあるでしょう。

爆サイ投稿者の特定を検討している方は、場合によってはインターネットトラブルに詳しい弁護士の中でも、開示請求や投稿者の特定分野でしっかり実績のある弁護士を選んで相談してみましょう。

【注意】ログを保存する手続きも必要

プロバイダー側のログ保存期間は基本的に3ヶ月から6ヶ月程度とされています。

よって、爆サイの書き込みから投稿者を特定したくても、書き込みから時間が経っていてはログが消去されている場合があるのです。ログの保存も申し立てる必要がある点には注意しましょう。

投稿者を特定した後はなにを訴えることができるのか?

爆サイの投稿者を特定したら、権利侵害を明らかにしたうえで損害賠償請求ができます。損害賠償請求の内容としては、慰謝料、弁護士費用などが考えられるでしょう。

また、爆サイに書き込まれた内容によっては、警察へ被害を訴えることで刑事処分を求めることもできます。

投稿した人物に慰謝料を請求できる

爆サイで悪口や誹謗中傷を書き込まれ、その書き込みが侮辱罪や名誉毀損にあたる場合には慰謝料の請求が可能です。どういった権利侵害を訴えるのかで、慰謝料の相場は異なります。

たとえば侮辱罪の慰謝料相場は数万円程度となります。一方で、名誉毀損の慰謝料相場は個人の場合で10万円から100万円程度、企業であれば50万円から200万円程度が相場とされています。

投稿の内容や特定までにかかった工数や費用にもよりますが、投稿者の特定にかかった弁護士費用は全額を請求することも場合によっては可能です。

📌ポイント
「侮辱罪と名誉毀損はなにがどう違う?」

名誉毀損の成立要件は、(1)公然性があること、(2)事実を摘示して名誉を毀損したことです。

爆サイはインターネット上の不特定多数の人が利用するサイトなので、公然性については成立すると考えて良いでしょう。

つづいて事実の摘示があるかどうかです。以下の投稿例で考えてみましょう。

  • 「Aさんはご近所トラブルで捕まったことがある」と書き込みがなされた場合、「捕まった」という事実が摘示されており、なおかつAさんの社会的評価を下げるものなので、名誉毀損に該当します。
  • 「Bさんはアホで間抜けだ」との書き込みでは事実の摘示がないので、名誉毀損ではなく侮辱罪で訴えることを検討します。

事実の摘示というのは、真実性は必要ありません。つまりご近所トラブルで捕まったことが事実でも、虚偽でも、名誉毀損に該当しうるのです。

警察に訴えて刑事処分を求めることも出来る

警察に被害を訴えることで刑事処罰を求めることもできます。

名誉毀損や侮辱罪は親告罪といわれるもので、その事実を知ってから半年以内に告訴しなくてはいけません。告訴とは警察に被害の事実を申告し、加害者に対して刑事処分を求めることをいいます。

告訴後は警察や検察によって捜査がおこなわれ、刑事処分が決まる流れです。

名誉毀損罪では3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金、侮辱罪では拘留(1日以上30日未満の拘置)または科料(1,000円以上1万円未満)となります。

不起訴となると刑事処分はありませんが、警察や検察の捜査を受けたという前歴は残ります。

爆サイの書き込みから投稿者を特定するときの注意点

爆サイの投稿者を特定する上で知っておきたい注意点を説明していきます。

特定には1年近くかかる可能性がある

爆サイの書き込みから投稿者を特定するには約6ヶ月~1年ほどの時間がかかると考えておきましょう。

ただし相手の出方次第では通常の裁判手続きへと移行してさらに時間がかかることもあるので、場合によっては具体的な開示請求の方法は、弁護士への相談・弁護士の見解を聞いてみましょう。

特に、名誉毀損や個人情報の暴露に関する書き込みは、削除される確率が非常に高いです。 また、スレッドによっては「ローカルルール」が設定されており、それに違反している場合も削除対象となります。

投稿者の特定に向けて証拠を押さえることがとても大切

爆サイの投稿者を特定するためには証拠が極めて重要です。

実際に書き込みのあった爆サイのページやスレッドのURL、誹謗中傷などの書き込みがあった部分のスクリーンショットやPDFデータを保存しておきましょう。スクリーンショットやPDFURLがわかるように残しておいてください。

絶対に特定できるとは言い切れない

まず投稿者を特定するために必要なIPアドレスなどの情報は、一定の保存期間を過ぎると消去されてしまいます。一般的には3ヶ月から6ヶ月程度が情報保存期間ともいわれているので、爆サイの書き込みから日が経ちすぎていると特定が難しくなる恐れがあります。

爆サイの書き込み特定で弁護士に依頼するメリット

まずは爆サイの書き込みの内容をしっかり保存してから、投稿者を特定することについて詳しい弁護士に被害内容を相談して、どのような対応がとれるのかを相談してみましょう。

爆サイへの書き込みの投稿者の特定を弁護士に任せることには様々なメリットがあります。

  • 損害賠償請求や刑事事件への足がかりなど先をみすえた幅広い対応が取れる
  • 投稿者の特定に必要な証拠収集もスムーズに進めてくれる
  • 書き込みの内容がどのような権利侵害に該当するかを的確に判断してくれる
  • 投稿者の特定後にするべき対応をしっかりおこなってくれる

爆サイへの書き込みの特定をおこなっても、十分な賠償を受けられる確証はありません。弁護士を選ぶ際には、どの範囲まで、どのような費用体系で契約できるのかも十分に確認してすすめるとよいでしょう。

また、投稿内容の削除によって投稿者の特定に必要な証拠が失われるケースもありますので、投稿内容の削除時期等についても弁護士に相談し、見解を聞いてみましょう。

なお、弁護士にもそれぞれ注力している領域があります。ネット上の誹謗中傷については、インターネットトラブルにくわしい弁護士への相談が最適かつ最短です。

依頼する弁護士も見極めが必要!(リーガルマインドを持たない弁護士に依頼すると最悪のケースも) 

爆サイの投稿者を特定するには、どの弁護士に頼んでもよいわけではありません。弁護士に依頼したばっかりに、特定できるものも特定できずに、依頼費用がかかるどころか、対象の投稿がより多くのユーザーに晒されてしまうケースも存在します。

弁護士が弁護士以外の第三者と提携して自己の名義を利用させて業務を行わせる非弁提携の場合もあります。このことは弁護士法第27条 の違反にあたります。弁護士に依頼したつもりが、弁護士以外の第三者が削除依頼をし、削除に至らなかったり、トラブルに巻き込まれる可能性があります。リーガルマインドとは「利益を調整し依頼者を有利に導くバランス感覚」とも言われます。弁護士なら誰でもよいわけではなく、依頼者は「この弁護士はリーガルマインドを持つ弁護士か?」と依頼内容を相談しながら見極めることも必要となります。 

なお、爆サイの書き込みの削除について検討している方に向けた記事『本家が語る「爆サイのスレッド・レスを削除する方法|誹謗中傷投稿の消し方」を直伝!』がおすすめです。

爆サイがお勧めする弁護士

タイトルとURLをコピーしました