「全然駄目だ。これなら漁に出ないほうがいいかもな」。10月下旬、むかわ町の鵡川漁港に昼前に帰港した同町の亀田修一さん(67)が苦笑する。
鵡川漁協のシシャモ漁は、113・9トンだった2009年から減り続けている。昨年は同漁協が厚真漁協と合併した1998年以降で最も少ない14・1トンにとどまった。今年の初水揚げは厚真地区が10月5日、鵡川地区が13日だったが、両地区合わせた27日現在の水揚げ量は前年並みの3・6トン。浜値は1キロ約4千円と前年より高めで、09年に比べれば約3倍もの高値で取引されている。
町内にはシシャモを扱う加工販売店8店のほか、シシャモ料理を売りにした料理店も多いが、各店とも対応に苦慮する。道の駅「むかわ四季の館」内にある「食い処(どころ)たんぽぽ」は、シシャモの刺し身を昨年より100円高い750円に値上げした。店主の苫米地潤二さん(60)は「せっかくむかわに来た人に、よそのシシャモを出すわけにはいかない。高くても地元のものでないと」と話す。
不漁の原因について、道立総合研究機構栽培水試(室蘭)は「何らかの理由で成魚になるまでの生存率が悪化している可能性がある」とみて原因究明に取り組んでいるが、詳しいことは不明だ。一部ではカレイ科の高級魚マツカワがシシャモを捕食している—との見方もある。(苫小牧報道部 渡辺史哉)
鵡川漁協のシシャモ漁は、113・9トンだった2009年から減り続けている。昨年は同漁協が厚真漁協と合併した1998年以降で最も少ない14・1トンにとどまった。今年の初水揚げは厚真地区が10月5日、鵡川地区が13日だったが、両地区合わせた27日現在の水揚げ量は前年並みの3・6トン。浜値は1キロ約4千円と前年より高めで、09年に比べれば約3倍もの高値で取引されている。
町内にはシシャモを扱う加工販売店8店のほか、シシャモ料理を売りにした料理店も多いが、各店とも対応に苦慮する。道の駅「むかわ四季の館」内にある「食い処(どころ)たんぽぽ」は、シシャモの刺し身を昨年より100円高い750円に値上げした。店主の苫米地潤二さん(60)は「せっかくむかわに来た人に、よそのシシャモを出すわけにはいかない。高くても地元のものでないと」と話す。
不漁の原因について、道立総合研究機構栽培水試(室蘭)は「何らかの理由で成魚になるまでの生存率が悪化している可能性がある」とみて原因究明に取り組んでいるが、詳しいことは不明だ。一部ではカレイ科の高級魚マツカワがシシャモを捕食している—との見方もある。(苫小牧報道部 渡辺史哉)