日本紀記の降臨神話は、明らかに朝鮮の降臨神話の影響を受けたもの。
日本書紀は、『天オシホネ命』の子であるニニギノミコトが降臨した山のことを『日向の襲(そ)の高千穂の添(そほり)峰』と本文で記し、他の一書には『日向の高千穂の樓触(くしふる)峰』と記されている。
また、古事記では『日向の高千穂のクジフルタケ』とされている。
朝鮮の降臨神話では、王は卵から生まれる(加羅神話の亀旨(くじ)とは『卵生の亀』を示唆。
実は、これが聖山より重要なのであり、その卵は方舟(箱舟)に乗って、海から漂着したというのが、南朝鮮も含めた『倭族』神話の古形。
日本の場合は、少なくともニニギノミコトの場面では聖山への降臨に重点があるが、命が包まれていたという『真床追衾(まとこおうふすま)』には卵の王たちを温めた布の温かみが微かに残っている。
八幡神の『太子』とは、誰それの子という意味ではなく、子供ではあること自体が重要な神格である神を言う。
『太子』とは、元々朝鮮の巫女が降神させるある神霊への呼称であり、その巫女は『太子巫』と呼ばれた。
朝鮮の神王は卵から生まれる。その従って、その卵(アル)は太子なのだが、生まれた太子もアルなら、産んだ卵たる母もアルなのだ。
[匿名さん]