今月はスケジュールの都合上、いつもよりちょっと早めに候補曲を絞り込む必要があったため、月後半のリリースは次回に先送りとさせていただきました、悪しからず!しかしそれでも、作品量はとんでもないことになっており……。
中でも筆頭は当然、名曲『愛わずらい』『好印象な恋しよう』の文坂なのと佐々木喫茶がまたも組んでの最新作、『C級noロマンティック』……言うまでもなく引き続き、退廃的なまでにギラギラした人工美と未来的疾走感に満ちた、日本型アイドルポップの最新形。最高に決まってます!
いいに決まっていると言えば、HALLCA『Night Driver』……彼女十八番の浮遊感溢れるミッドテンポ・チューン、クマガイユウヤとの共同アレンジも冴え渡っています。
当連載で言うと西恵利香やGALETTeやChelipの楽曲プロデューサーとして度々名前を挙げてきた筑田浩志が、全面的に作編曲を手掛けた九州女子翼4枚目のアルバム『UNIVERSE』、特に『惑星ユーフォリア』のどっしりしたファンクネス、むちゃくちゃカッコいい!
前回大絶賛した『アトモスフィアに命題を』の綾瀬志希を擁するCYNHNの『リサイズ』は、シンガーソングライター水槽によるトリッキーでスリリングな展開てんこ盛りの一曲。アバンギャルドでありつつしっかりグルーヴィーでもあるあたり、同路線の中でも頭ひとつ抜け出ていると思います。
アバンギャルドと言えば、ぶっちぎりはもちろん3776!「短冊CDの日」にリリースされた『一富士二鷹三茄子』も、異なる拍子が次々に折り重なってゆく前衛的構造の上に井出ちよののすっとぼけたユーモアが乗っかる、プロデューサー石田彰のまさに真骨頂的一作。
ちなみに「短冊CDの日」キャンペーンで他に聴いたなかでは、元のリリース自体2月1日で見逃していたのが本当に申し訳ない限りなのですが、connieプロデュースのNostalgic New Town『真冬のWinterLove』が、メロといいアレンジといい、ウィンター・ディスコ歌謡のツボを押さえまくった流石の快作でした!