川辺川ダム、知事「建設選択」なら受け入れ 水没予定地抱える五木村長「人命が一番」
2020/11/7 09:00 (JST)
©株式会社熊本日日新聞社
県の意見聴取会で、球磨川の治水対策についての考えを述べる五木村の木下丈二村長(右)=6日、人吉市
川辺川ダムの水没予定地を抱える熊本県五木村の木下丈二村長は6日、蒲島郁夫知事が球磨川の治水対策の一つとして川辺川ダム建設を選択した場合、知事の判断を受け入れる考えを示した。県が同日、人吉市で開いた流域首長への意見聴取の終了後、報道陣に答えた。
7月豪雨後に五木村長が川辺川ダムの是非に触れるのは初めて。意見聴取の場で木下氏は「(再び)ダム計画の議論が出てきて村民に戸惑う意見もあるが、一番尊いのは人命。ダムの有効性については以前から認識している。早く判断してほしい」と述べた。
五木村は1966年に川辺川ダム計画が発表された際、中心部が水没するとして村を挙げて反対運動を展開したが、96年に本体着工に同意。村内外に約500世帯が移転した。
会合終了後、木下氏は報道陣に「(本体着工同意時と)村の基本的スタンスは変わっていない。ダムを造る場合は当然、村の振興とセットにすべきだ」と強調した。
一方、会合で木下氏は「五木ダムを考えてもらうと村民も安心する」と提案。川辺川ダム予定地からさらに上流で計画され、蒲島知事が2011年に建設中止を決めた県営五木ダム(流水型)を再び治水の議論に含めるよう求めた。
知事による意見聴取は、球磨川の治水対策と復旧・復興プランに反映させる目的。6日は流域12市町村と津奈木町の首長、議長が対象で、人吉、八代の2会場に山江村長を除く首長12人と議長全員が出席した。
2020/11/7 09:00 (JST)
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県の意見聴取会で、球磨川の治水対策についての考えを述べる五木村の木下丈二村長(右)=6日、人吉市
川辺川ダムの水没予定地を抱える熊本県五木村の木下丈二村長は6日、蒲島郁夫知事が球磨川の治水対策の一つとして川辺川ダム建設を選択した場合、知事の判断を受け入れる考えを示した。県が同日、人吉市で開いた流域首長への意見聴取の終了後、報道陣に答えた。
7月豪雨後に五木村長が川辺川ダムの是非に触れるのは初めて。意見聴取の場で木下氏は「(再び)ダム計画の議論が出てきて村民に戸惑う意見もあるが、一番尊いのは人命。ダムの有効性については以前から認識している。早く判断してほしい」と述べた。
五木村は1966年に川辺川ダム計画が発表された際、中心部が水没するとして村を挙げて反対運動を展開したが、96年に本体着工に同意。村内外に約500世帯が移転した。
会合終了後、木下氏は報道陣に「(本体着工同意時と)村の基本的スタンスは変わっていない。ダムを造る場合は当然、村の振興とセットにすべきだ」と強調した。
一方、会合で木下氏は「五木ダムを考えてもらうと村民も安心する」と提案。川辺川ダム予定地からさらに上流で計画され、蒲島知事が2011年に建設中止を決めた県営五木ダム(流水型)を再び治水の議論に含めるよう求めた。
知事による意見聴取は、球磨川の治水対策と復旧・復興プランに反映させる目的。6日は流域12市町村と津奈木町の首長、議長が対象で、人吉、八代の2会場に山江村長を除く首長12人と議長全員が出席した。