セメンヤ、欧州人権裁へ 陸上の女子規定問題で
[2020年11月18日10時36分]
陸上女子800メートルで五輪2連覇中のキャスター・セメンヤ(29)=南アフリカ=が、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限した世界陸連の規定撤回を求めている問題で、同選手の弁護士は17日、欧州人権裁判所に提訴する意向があると発表した。AP通信が報じた。
提訴時期は明らかにしていないが、来夏の東京五輪までに解決する可能性は低いとみられる。セメンヤは、既にスポーツ仲裁裁判所(CAS)と、CASが本部を置くスイスの連邦最高裁で敗訴している。しかし弁護士のノット氏は「世界各地の(人権関連)団体から支援が表明されている」と述べた。
規定は400メートルから1マイルの各種目で、テストステロン値を薬などで基準内に下げるよう求めている。セメンヤは200メートルに転向して東京五輪を目指す意向を示している。(共同)