東北・北海道で死者19万9000人想定 日本海溝・千島海溝地震
2021年12月22日 06:00
政府は21日、日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード9級の巨大地震が起きた場合、東北や北海道など太平洋沿岸で最大19万9000人が死亡するとの被害想定を公表した。このうち東北は青森、岩手、宮城、福島4県で6万1300人に上る。死者はほとんどが津波によるもので、迅速な避難によって8割減らせると試算した。政府は防災対策の強化を呼び掛け、今後対策を具体化させる。
季節や時間帯で3通り
内閣府の有識者会議がまとめた想定の死者数は表1の通り。被害規模は季節や時間帯で「夏・昼」「冬・夕」「冬・深夜」の三つの前提条件でシミュレーションした。津波避難タワーの活用や自治体の呼び掛けによって早期避難できるかどうかも考慮した。
最悪の被害は「冬・深夜」に起き、早期避難者が2割にとどまるケース。日本海溝の地震で19万9000人、千島海溝では10万人が死亡する。早期避難した場合はそれぞれ4万7000人(76・4%減)、4万4000人(56・0%減)に減少すると推計した。
さらに建物の耐震化や急傾斜地の崩壊対策を講じることで津波から逃げやすくなり、犠牲者は8割近くまで抑制できるとした。最も死者が少ないのは「夏・昼」に早期避難した場合で日本海溝が6000人、千島海溝が2万2000人。
東北の死者数は日本海溝が4100~6万1300人、千島海溝が80~1万5000人。青森県で大きな被害が見込まれ、それぞれ4万1000人、7500人と東北で最も多かった。
2021年12月22日 06:00
政府は21日、日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード9級の巨大地震が起きた場合、東北や北海道など太平洋沿岸で最大19万9000人が死亡するとの被害想定を公表した。このうち東北は青森、岩手、宮城、福島4県で6万1300人に上る。死者はほとんどが津波によるもので、迅速な避難によって8割減らせると試算した。政府は防災対策の強化を呼び掛け、今後対策を具体化させる。
季節や時間帯で3通り
内閣府の有識者会議がまとめた想定の死者数は表1の通り。被害規模は季節や時間帯で「夏・昼」「冬・夕」「冬・深夜」の三つの前提条件でシミュレーションした。津波避難タワーの活用や自治体の呼び掛けによって早期避難できるかどうかも考慮した。
最悪の被害は「冬・深夜」に起き、早期避難者が2割にとどまるケース。日本海溝の地震で19万9000人、千島海溝では10万人が死亡する。早期避難した場合はそれぞれ4万7000人(76・4%減)、4万4000人(56・0%減)に減少すると推計した。
さらに建物の耐震化や急傾斜地の崩壊対策を講じることで津波から逃げやすくなり、犠牲者は8割近くまで抑制できるとした。最も死者が少ないのは「夏・昼」に早期避難した場合で日本海溝が6000人、千島海溝が2万2000人。
東北の死者数は日本海溝が4100~6万1300人、千島海溝が80~1万5000人。青森県で大きな被害が見込まれ、それぞれ4万1000人、7500人と東北で最も多かった。