昨年の大統領選挙では、SNS(交流サイト)を使った若者たちの政治活動が、左派のバーニー・サンダース上院議員らの追い風となった。ロビンフッダーが集うレディットの書き込みも、20代から30代の若い世代が目立つ。
両者の相似形を見て取ったアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員ら民主党左派も、ロビンフッダーの後押しをしている。ただしSNSを利用する点で新しいようにみえて、ロビンフッダーたちの投資手法は、昔ながらの仕手戦そのものである。
業績が不振の銘柄で空売りの多いものに目をつける。資金力にモノを言わせてその銘柄に買いを「全集中」させる。空売りで売れる株には限度があるので、需給関係から買いの優位に持ち込む。空売りは買い戻しの期限があるため、株価をつり上げて売り方を締め上げる。
ロビンフッダーたちは、劇場運営のAMCエンターテインメント・ホールディングス、携帯電話のブラックベリーなどに標的を移した。いずれも業績不振を絵に描いた銘柄で、空売りの締め上げが定番である。幽霊の正体見たり、枯れ尾花。仕手本尊の姿は見えたが、SNS仕手戦はなかなかゲームオーバーとならない。
[匿名さん]