皆さん、こんちには。アーチェリーの山本博です。
私がアテネ五輪で銀メダル獲得してから、今年で16年になります。
『中年の星』として新聞やテレビでよく取上げて頂いたので、覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今は57歳になりました。
『中年』ではなく『高年』ですね。
でも、まだまだ現役で頑張っています。
1年延期になってしまった東京五輪にも、出場するつもりで毎日練習を重ねてきました。
残念ながら昨年11月の1次選考会で敗退してしまいましたが、もちろん引退するつもりはありません。
[匿名さん]
84年のロサンゼルス五輪で初めて銅メダルを獲ってから、アテネ五輪で銀メダルを手にするまで20年かかりました。
ですから、次はアテネから20年後の2024年に開催されるパリ五輪で金メダルを獲るんだと言う気持ちが、今の私のモチベーションです。
まだまだ若い者には負けません。
ただ、そうは言っても、新型コロナウイルスの影響で今は練習が殆ど出来ていません。
私だけではなく、他の選手達も同じような状況に置かれています。
アーチェリー競技はまだ東京五輪の代表が決まっていないので、競技者の一人としては選考途中の選手達の事も心配しています。
[匿名さん]
日体大の教え子もまだ2人が選考に残っています。
特に今春に卒業したばかりの河田悠希君にはいち早く第一人者になって、五輪が1年後になろうが2年後になろうが、柔軟に対応して行って欲しいと思っています。
もしさらに1年延期になって22年の開催になれば、次のパリまで2年しかない訳ですからね。
普通は4年間頂点に居ないと五輪の2大会連続メダルは獲れません。
間が2年と言う事は、連続メダルが狙いやすいと言う事でもあるのです。
状況の変化にどう柔軟に対応して行くか、今はまさに選手の資質が問われる局面でもあります。
[匿名さん]
大事な事は気持ちの面で『挑む』と言う心構えを強く持つ事。
現役の選手として、私もその気持ちを忘れずに、日々チャレンジして行くつもりで居ます。
アーチェリーは、弓で矢を射って標的に当てる競技です。
的の大きさは直径122センチ、10点が貰える中心部分は直径12,2センチ。
標的までの距離は70メートルです。
五輪では選手2人が交互に打ち合い、その合計点で勝者を決めます。
私が初めて銅メダルを獲ったロス五輪の時は90メートルと言うロングレンジもあったんです。
[匿名さん]
70メートルも離れた所から手のひら程の大きさの標的を狙うのです。
高度な技術と極めつけの集中力を身に付けなければ世界とは戦えません。
残念ながら日本ではまだまだマイナー競技ですが、この連載を通じてアーチェリーの素晴らしさ、楽しさ、奥深さを少しでも皆さんにお伝え出来ればと思ってます。
1ヶ月間、どうぞ宜しくお願いします
[匿名さん]