■秋緒戦の中山はなんといっても高速馬場
12年には1分30秒台というとてつもないレコードが計時された中山のマイル重賞。
出走メンバーレベルと開催時期、絶好の芝コンディションが相まって、持ちタイムのない馬たちは即刻ノーチャンスとなる。
「スピード馬によるスピード馬のためのスピード比べ」といっていい。
そこへ今年「前走・関屋記念組」が大挙登録してきた。
この馬たちの扱いが毎年難しい。
■一筋縄でいかない新潟の芝経由
たとえば2014年の例を見ると、この年はクラレントが関屋記念→京成杯AHを連勝した特徴ある回だった。
では関屋記念組が直接リンクするのかというと、話はそんなに簡単ではない。
他の馬たちの関屋記念→京成杯AHの成績を並べると、
ブレイズアトレイル 10人気5着→8人気2着
ミトラ 5人気10着→9人気3着
サトノギャラント 6人気3着→1人気5着
エキストラエンド 3人気9着→3人気14着
エクセラントカーヴ 8人気4着→4人気15着
とまあこんな具合で、おぼろげながら「関屋記念で良かった組より悪かった組の巻き返し」がいい、ということだけはわかる。
それとて、クラレントには当てはまらないのだが。
■他の年の関屋記念組を調べたら
そこで範囲を広げ、過去5年の関屋記念組の結果を追ってみると
2012
エーシンリターンズ 5人気2着→1人気7着
スピリタス 8人気3着→4人気3着
スマイルジャック 7人気6着→6人気2着
2013
レオアクティブ 3人気3着→5人気8着
2015
エキストラエンド 5人気9着→11人気2着
ヤングマンパワー 9人気3着→7人気3着
2016
ダノンリバティ 7人気2着→3人気10着
ここからわかる関屋記念組の狙い馬は
▼基本的に人気のない馬
▼関屋記念でそう負けていないのに評価が下がった馬
▼G1で人気になる馬は連続好走あり
で、反対に消したい馬は
▼関屋記念を人気薄で好走した馬
▼当日4番人気までに上昇した馬
と判断できる。
■今年の出走予定馬を占ってみた
関屋記念経由の出走予定馬はご覧の通り。
▼マルターズアポジー
7番人気で逃げ切り勝ち。今度は人気になる番。
確かに重賞3勝の実績は認めるがハンデも過酷で…危険度★★★★
▼ダノンリバティ
5番人気で3着。
この馬自身に昨年3番人気10着の「前科」があり、素直に消し…危険度★★★★★
▼ダノンプラチナ
8番人気で5着。
やや末脚に陰りも見えるが、ハンデと人気次第ではもう一花咲かせても…期待度★★★
▼ロードクエスト
2番人気で6着。
今回巻き返しの番に見えるが、持ちタイムがさほどないのであくまでも「他力本願」…期待度★★
これなら秋緒戦のボンセルヴィーソ、ブラックスピネルらが出てきたら、そちらを積極的に狙いたい気もするが…。
【日時】2017年09月04日(月)
【提供】YAZIUP