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《まず、民進党解体の中心人物だった前原誠司。前原はもともと、京都大学で親米現実主義保守派の理論的支柱とされた高坂正堯教授の薫陶を受け、松下政経塾を経て政治家になった人物だ。安倍首相とは同期当選で議員会館も隣の部屋だったことから、実は安保政策では気心の知れる仲だという。2000年代の初めには自民党防衛族の石破茂氏らとも気脈を通じ、勉強会を開いて、集団的自衛権行使容認はもとより、徴兵制や核武装論にまで言及していた。その石破氏や、同じく自民党の米田建三氏らとともに「新世紀の安全保障を確立する若手議員の会」(新世紀安保議連)の世話人をやっていたこともある。
彼らに共通するのは、若手議員のころからCSIS(米戦略国際問題研究所)などの在米シンクタンクを頻繁に訪れ、ジャパンハンドラーとの交流に熱心だったことだ。リチャード・アーミテージやジョセフ・ナイ、マイケル・グリーンといった連中だ。集団的自衛権行使容認は彼らジャパンハンドラーの悲願だった。
この日米ネオコンの橋渡し役を長く担っていたのが、2007年に発覚した防衛庁汚職に絡んで所得税法違反などで逮捕された秋山直紀だ。日米防衛人脈のフィクサーとして永田町では知る人ぞ知る存在だった。その秋山が専務理事を務めた社団法人「日米平和・文化交流協会」が親米ネオコン議員の溜まり場になっていたという。当時の登記簿を見ると、その一端が垣間見られる。錚々たるメンバーが理事に名を連ねているのだ。》