「カオチェー(ข้าวแช่)」とは、ジャスミン風味の氷水にご飯を浸して食べるペチャブリ県発祥と言われる料理。
シンプルな料理ですが、かつては氷が貴重だったことから庶民には手の届かない、宮廷料理だったのだそうです。
そんな「カオチェー」の名店が本場ペチャブリ県にあると聞いて行ってきました。
■伝統レシピの有名店「カオチェー・メー」へ
「カオチェー・メー(ข้าวแช่)」があるのは、ペチャブリ県ムアンペチャブリ郡のリンナム市場(ตลาดสดริมน้ำ)内。
「カオチェーといえばここ!」と言われる有名店ですが、屋台での営業です。
「カオチェー・メー」のレシピは現在の店主のお母さん(メー)が、祖母から引き継いだもの。
ご飯は硬すぎたり柔らかすぎたりならないように細心の注意をはらって炊き上げ、さらによく洗ってぬめりを取り除くのだそうです。
カオチェー水は、ジャスミンの花とロウソクの煙で香り付けしたもの。
さらにイランイランの花も加えるのだとか。
そこに氷を入れて先程の米を浸して食べると、なんとも言えない風味が口いっぱいに広がり、じわじわと美味しさが押し寄せてきます。
ご飯と一緒に食べるのは、3品のおかず。
魚とエビのすり身とカブをそれぞれ甘いソースで炒めたもので、「これスイーツ?」といった甘さ。
これをご飯といっしょに食べることで甘わも緩和され、さっぱりと美味しく食べられるんですね。
料金は1人前(下の写真)で20バーツ。
日本円でわずか70円ほどで、かつてのタイ宮廷料理が味わえるんです。
これから暑くなるタイに、ピッタリの清涼感にあふれる「カオチェー(ข้าวแช่)」 でした。
【日時】2021年02月26日(金)
【提供】タイランドハイパーリンクス