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韓国の首都・ソウル中心部にある駐韓日本大使館周辺で旭日旗を燃やしたとして、今月1日に大学生3人が逮捕された。

韓国メディアの報道によると、逮捕された学生たちは同日午後3時ごろ、日本大使館の近くで、「独島（日本名：竹島）は日本の領土だとする日本政府を糾弾する」と叫びながら旭日旗に引火物をかけ、火をつけるパフォーマンスを行った。

竹島に対する韓国の反発は長年にわたって続いているが、現在、東京五輪の公式ホームページの地図に竹島が記載されていることを受け、一段と反発の度合いが強まっている。

島は自国の領土だと主張して旭日旗を燃やして逮捕された3人の学生も、これに触発されたのだろうか。

今回逮捕された3人は「韓国大学生進歩連合（大進連）」に所属している。大進連とはどのような組織なのだろうか。

「大進連」は1980年代に民主化を求める学生運動を主導していた「全国大学生代表者協議会（全大協）」が前身の左派団体。全大協を継承する形で1993年に「韓国大学総学生会連合」が結成され、その後、2018年3月には他の左派団体と合併する形で大進連ができた。

親北朝鮮、反米、反日性向の団体として知られ、これまで所属メンバーが過激な行動を繰り返してきている。

2019年10月には、米国政府が在韓米軍の駐留経費の負担額を増やすよう韓国政府に要求したことに抗議するため、大進連のメンバー17人が駐韓米大使公邸の敷地内に侵入。ハリス米大使（当時）の帰国を求めるデモを繰り広げた。

日本への抗議活動も度々展開しており、同年7月にはメンバーがソウルにあるフジテレビのソウル支局や、三菱重工業の系列会社が入った建物に侵入しデモを行った。

最近では、日本政府が東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出する方針を決定したことを受け、4月16日から1か月にわたってソウルの日本大使館前で座り込みによる抗議活動を行った。

座り込み中の同月20日には、「放射能汚染水、日本が飲め」、「日本政府を糾弾する」などと書かれたプラカードを掲げる中、女子学生を含むメンバー34人が頭を丸刈りにするパフォーマンスを展開。日本のメディアでも報じられた。これを取材する日本メディアに、メンバーが暴言を浴びせることもあったという。

これに対し日本政府は、デモの排除を韓国政府や現地の警察当局に要請。しかし、大進連のデモは続いた。

メンバーによる座り込みは、在外公館の安寧を守るよう受け入れ国に義務付けた「ウイーン条約」に反する行為であるにも関わらず、排除されることはなかった。

1か月間の座り込みを終えたメンバーたちは「日本が（海洋放出を）撤回するまで毎月1回、日本大使館前と総領事館前で反日集会を行う」とも宣言。

そうした中、今回、メンバーが日本大使館の近くで旭日旗を燃やす行為に及んだわけだ。警察は、集会及び、デモに関する法律違反などの容疑でメンバーの3人を逮捕したが、大進連の関係者は「これを集会やデモと見なすことはできない。パフォーマンスだ」と主張しているという。

また、2日には、大進連に所属する別のメンバー4人がソウルの独立門前で旭日旗を燃やした。メンバーはこうした行為を「火刑式」と表現。「今日の火刑式を皮切りに闘争を続ける」と述べた。

大進連のメンバーによる行動は過激化する一方だが、少なくとも大進連は「独立門」の意味を勘違いしているようだ。

ソウル市内の独立門は、「迎恩門」を壊してから建てられたものだ。名前からも想像できるように、「迎恩門」は中国の明皇帝や清皇帝の「恩」を「迎」える場所であった。

清からの使者が漢城（ソウル）の北西地域に着くと、必ず朝鮮の国王が出迎えをし、手を地面につけ、額を9回も地面に打ち付けないといけなかった屈辱の歴史の現場である。中国の使者は近くの「慕華館」で泊まりながら、数週間も朝鮮国王や女性たちの盛大な歓迎を楽しんでいた。この「慕華館」もその名前の通りだったわけだ。

1894年、日清戦争で日本が清に勝利を収め、下関条約が締結される。これにより、清の冊封体制からの朝鮮はようやく独立することになったのだ。従って、朝鮮の知識人たちは清に対する服属を象徴する「迎恩門」を壊して「独立門」を立てた。近くの「慕華館」も独立協会の事務所「独立館」に変った。

この独立門は、当時の知識人や開化を熱望する民衆の募金活動でフランスの凱旋門をモデルに建てられた。”建国4354年”の歴史の中、このようなたった130年前の歴史すら理解できない韓国左派大学生の集い「大進連」だからこそ、独立門の前で平気に反日デモなんかをしているような気もする。