🌊 千葉災害

台風での農林水産被害、2000億円超に　15・19・21号　38都道府県に影響

11/1(金) 20:44配信

毎日新聞


　農林水産省は1日、9月の台風15号、10月の台風19号と21号による農林水産関係の被害額について、1日午前7時現在で2188億円に拡大したと発表した。千葉県などで浸水被害をもたらした21号の被害状況の確認が続いており、被害額はさらに拡大する見通し。

　19号と21号では38都道府県から被害報告があり、被害額は1679億円に上った。このうち農作物の被害額は116億円。農業用ハウスは26億円の被害が出た。長野県で千曲川の堤防が決壊してリンゴ畑などが水没したほか、栃木県ではハウスが倒壊しイチゴに被害があった。水産関係は101億円、林業関係も522億円の被害があった。

　9月に上陸した台風15号でも千葉や茨城など12都県で509億円の被害があり、三つの台風による被害の総額は2000億円を超えた。

　農家が災害に見舞われた場合、損失を補填（ほてん）する農業共済の制度がある。ただし細かな条件もあり、補償を受けられるケースは限定されそうだ。農水省は田畑の土砂の撤去費用などの補助を決めており、倉庫の浸水被害などへの支援策も検討する。

　一方、野菜の価格には現時点で大きな影響は出ていない。農水省が1日発表した11月前半の野菜価格の見通しでは、キュウリやトマトなど11品目が「平年並み」、ニンジン、白菜、キャベツの3品目は「安値水準」で推移すると予測した。リンゴも大きな価格変動は出ていないという。【神崎修一】