>>679
日本の医療制度では、医師免許を取得した段階は基礎的な知識を修了したに過ぎず、
その後の研修があって一人前になれるような仕組みになっています。
ところが2年間の研修後はどんな診療科でも標榜できてしまうことから、
患者にとってはその医師に専門的な知識があるかどうかを判断できず、最適な診療を選べるという保証がありません。
日本では、いったん医師免許を得てしまえば死ぬまで資格を維持できるため、古い知識のままの医師が生まれることになるのです。
しかし医師免許更新制にはデメリットも存在しています。
更新制に賛成の医師はたった2割にすぎないという調査結果もあります。
現場の医師は過重労働になっているケースが多く、更新試験のための勉強などに時間を取られるからです。
医療事故を繰り返す一部の医師を特定するためだけに、更新試験を全医師に課するのは酷だ。
また僻地など地域の診療にあたる医師は少なく、
そういった医師が資格をはく奪されると地域医療がとん挫するリスクが高まります。
一方、欧米では、医師には常に最新の医療情報やスキルの習得が求められています。
アメリカでは、実際に医師免許を交付するのは各州の管轄です。
州によって違いがあるものの、3~4年ごとに免許の更新があり審査に通らなければ資格がはく奪されてしまいます。