ぼくは人間なのに豚の子としていじめられていました。
[匿名さん]
中学校では人間サンドバッグにされていました。登校拒否になった事もありました。
[匿名さん]
ぼくはくやしくて勉強しました。誰もぼくの事を知らない場所に行きたくて高専を志望したところ頑張ったので合格しました。
[匿名さん]
ある日ぼくは泣きながらおとうさんに電話しました。ぼくは傷ついてたし、慰めが欲しかったから『おとうさん、ぼく、ひどいことされたんだ』って小さな声で言ってみたんだ。そしたら、『おまえを見たら誰だってムカつくだろうからね』って言ったよ。
[匿名さん]
おとうさんがなぜそんな事を言ったのかわかりませんでした。全てに裏切られた気持ちになったぼくは救いを求めるためにいろいろな本を読みました。その中にとある思想を題材にしたマンガがありました。
[匿名さん]
それを読んでぼくがいじめられるのはこの腐った世の中が悪いのに気付き、そして頭のいいぼくに嫉妬したばかどもがぼくをいじめたこと、そしておとうさんもぼくの素質に嫉妬したことからあんなひどいこと言ったと思ったら怒りがこみ上げてきました。
『こんな世の中変えてやる!』
ぼく…俺はそう固く心に誓った。
[匿名さん]
高専の夏休み、俺は家に帰った。本当は帰りたくなかったのだが必要な書類等の手続きの為に保護者印が必要だったのだ。地元にはいい思い出はない。街中の人間が俺を嘲笑ってるような気がしたからだ。俺はあの頃とは違うというのに。愚民共めが。
[匿名さん]
ふと自分を呼ぶ声がするので振りかえると、近所に住んでた少年がこちらに駆けてくるところだった。一緒の小学校の後輩の男の子で、なぜか俺になついていた。
俺はすこしだけ少年の相手をしてやり、その後は「家に帰れ」と言ったが、少年は帰るそぶりを見せず俺についていった。
いらいらが頂点に達しつつあった俺は何度も「帰れ」と言いながら、ひとりになれる場所を探して歩いていった。自然と足は森に向かう。しかしそれでも少年は俺についてきた。
[匿名さん]
うんざりした俺は少年をまこうと、走り出した。
その時、背後で少年がかつて俺が何度も聞いたワードを叫んだのが聞こえた。
それは少年がかつて俺が散々な目に遭ってた時たまたま耳にしたワードに過ぎない。だが俺にとってそのワードは、昔、何度も聞いた「人間扱いされず虫けらのように扱われていた俺に対する屈辱的な呼び名」であった。
それからはほとんど本能的に俺の体は動いた。俺は振り向きざま、少年の首を殴りつけ、頚骨をへし折った。少年の体はぐしゃりと泥の中に倒れこんだ。
しばし呆然としていた俺はやがて正気に戻ると、少年の死体を森に埋めて帰宅した。
[匿名さん]
その夜のことである。
俺は夢をみた。彼は、十字架が無数に乱立する森の中に立っている。
それらがやがてざわざわとよじれ、身をくねらせると、腕が木の枝のように伸びて樹木になった。森は雨にかすみ、枝の先から水滴を垂らしている。──が、それは近づいてみると水の滴ではなく、血であった。
突然、木々が苦悶するかのようにうねり、身をよじりだす。血が幹にじくじくと滲み、真っ赤に染まった枝からしたたり落ちてくる。その木々の中に、ひとりの男が立っているのが見えた。彼は杯に血を満たし、俺に歩み寄ると、こう言った。
「飲め」
──目が覚めて、俺は、自分の喉がからからに渇いているのに気づいた。
[匿名さん]