《寝屋川市中1男女殺害》「呪うことだけ考えて吊られて逝く」「復讐だ」山田被告が自ら“死刑”を選んだ本当の理由
文春オンライン / 2021年9月27日 16時55分
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大阪拘置所 ©共同通信
〈《耐えられない 身辺整理終了次第に控訴を取下げる 死刑執行連行時、処刑場まで書信係職員を呪うことだけ考えて吊られて逝く 執行されるのが大拘職員への復讐だ》〉
2020年3月19日、寝屋川中学生男女殺人事件の被告人だった山田浩二死刑囚が弁護人に宛てて書いたはがきには、拘置所職員への恨みに満ちた言葉とともに、控訴を取下げる意思が綴られていた。このはがきを書いた5日後の24日、山田死刑囚は控訴取下げの書類を提出し、2021年8月25日に死刑が確定した。
全国紙記者が解説する。
「一審で弁護側は、被告には殺意がなかったことに加え、刑事責任能力がないことについても主張していました。結果として一審判決は死刑でしたが、弁護側は即日控訴。裁判員裁判の一審で死刑が確定することは異例ですし、取材の中で被告自身も高裁でも争う発言をしていたようで、高裁で再び審理されるというのが大方の予想でした。そのため、被告からの控訴取下げは予想外の展開でした」
極めて異例といえる、死刑判決を受けた被告本人からの控訴取下げ。その経緯から見えてくるのは、被告に振り回される裁判所と弁護士の姿、そして事件そのものにも共通する山田死刑囚のあまりにも軽率な姿だった。日本中を震撼させた事件の死刑確定までの狂騒曲を紐解いていく。
[匿名さん]