📜 津市雑談

三重県内の県立高校１年の男子生徒（１６）が今夏、いじめを受け自殺した可能性があることが、県教委への取材で分かった。県教委は１９日、有識者らを交えた審議会で調査を始める方針を明らかにした。遺族側の意向も踏まえ学校名などは明らかにしていない。

　県教委によると、生徒は８月１９日に死亡。遺体が見つかった状況などから自殺の可能性があるとみている。生徒の無料通信アプリＬＩＮＥ（ライン）の履歴を遺族が確認し、同月下旬に「いじめの疑いがあるメッセージが見つかった」と学校に伝えた。

　同校生徒らでつくるラインのグループのやりとりのうち、７月初旬から死亡直前まで複数のメッセージにいじめの疑いがあるとの指摘を受け、学校は９月初旬、生徒数人から話を聞き、結果を遺族に報告した。

　遺族は９月下旬、「特定の生徒から直接話を聞きたい」と要望。１１月には学校と県教委に第三者による調査の実施を求めた。

　同校では７月、生徒への個人面談やいじめに関する全校生徒対象のアンケートをしていたが、いじめの兆候は確認できなかった。生徒の死亡直後にも、担任ら関係教諭への聞き取りをしたが、いじめに関する情報はつかめなかったという。

　県教委は２１日、弁護士や精神科医ら５人でつくる審議会を開き、詳しい調査の方針を決める。

　鈴木英敬知事は１９日、「疑いではあるが、いじめの兆しを把握できなかったことを重く受け止め、今後の調査で明らかにしてほしい」と話した。