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星稜の3連覇の夢を砕いたのは、上田西の5番・飛鳥井洸(あすかい・ひろ)だった。圧巻の2打席連続本塁打。これまでの公式戦通算本塁打数は「0」というから、驚くべき大一番での勝負強さだ。
まずは2点を追う四回。1死から星稜の左腕・野口の初球の121キロの変化球を捉え、左翼席ぎりぎりに放り込んだ。3点を追う六回1死二、三塁の場面は「外野フライでも1点」と気楽に打席に入ると、2球目の137キロ直球をフルスイング。今度は飛距離十分の当たりで左翼席に運んだ。「初球がボールだったので、ストライクが来ると思った」。冷静な一振りで試合を振り出しに戻すと、チームは八回に勝ち越し。3安打4打点の活躍で、初の決勝進出の立役者となった。