福島千里「考えられない」日本選手権の出場届かず
[2020年9月6日18時23分]
女子100メートルタイムトライアル決勝を終え、顔をしかめる福島(撮影・鈴木みどり)
女子100メートルタイムトライアル決勝を終え、顔をしかめる福島(撮影・鈴木みどり)
女子100メートルタイムトライアル決勝で力走する福島(撮影・鈴木みどり)女子100メートルタイムトライアル決勝後、囲み取材で髪をかきあげる福島(撮影・鈴木みどり)
<陸上:富士北麓ワールドトライアル>◇6日◇山梨・富士北麓公園陸上競技場◇女子100メートル
元女王がトンネルを抜け出せない。女子100メートルと200メートルで日本記録を持つ福島千里(32=セイコー)は、日本選手権(10月1~3日、新潟)の出場権さえ手が届かなかった。同100メートルで1回目は12秒31(向かい風0・1メートル)、2回目は12秒27(追い風1・3メートル)だった。
100メートル、200メートルも8度ずつ優勝している舞台-。勝つことが当然だった場所に出ることもできない。レース後は感情を抑えられない。瞳がうるむ。その声は詰まり、持つマイクにも入らないほど細かった。
福島 日本一を決める大会の土俵にすら出られない。実業団の選手としてちょっと考えられない。選手としてダメ。受け入れてはいますけど。
日本選手権に出場するには、100メートルは11秒80、200メートルは24秒15を、昨年1月から今月14日までにマークする必要がある。08年北京から3大会連続でオリンピック(五輪)に出場し、数々の記録を塗り替えてきた第一人者も、ともに、その条件さえ満たせていなかった。まだ猶予期間は8日残るが、レースに出るつもりはなく、エントリーもない。
昨年の日本選手権も欠場を余儀なくされるなど、この数年はアキレス腱(けん)など故障が続く。「痛みはない」と言う。ただ全盛期の走りは遠い。自身が10年に出した100メートルの日本記録は11秒21。この日は1秒以上も遅れた。「まだ東京五輪が終わったわけではない」。苦しい模索の中で、必死に前を向いている。
[2020年9月6日18時23分]
女子100メートルタイムトライアル決勝を終え、顔をしかめる福島(撮影・鈴木みどり)
女子100メートルタイムトライアル決勝を終え、顔をしかめる福島(撮影・鈴木みどり)
女子100メートルタイムトライアル決勝で力走する福島(撮影・鈴木みどり)女子100メートルタイムトライアル決勝後、囲み取材で髪をかきあげる福島(撮影・鈴木みどり)
<陸上:富士北麓ワールドトライアル>◇6日◇山梨・富士北麓公園陸上競技場◇女子100メートル
元女王がトンネルを抜け出せない。女子100メートルと200メートルで日本記録を持つ福島千里(32=セイコー)は、日本選手権(10月1~3日、新潟)の出場権さえ手が届かなかった。同100メートルで1回目は12秒31(向かい風0・1メートル)、2回目は12秒27(追い風1・3メートル)だった。
100メートル、200メートルも8度ずつ優勝している舞台-。勝つことが当然だった場所に出ることもできない。レース後は感情を抑えられない。瞳がうるむ。その声は詰まり、持つマイクにも入らないほど細かった。
福島 日本一を決める大会の土俵にすら出られない。実業団の選手としてちょっと考えられない。選手としてダメ。受け入れてはいますけど。
日本選手権に出場するには、100メートルは11秒80、200メートルは24秒15を、昨年1月から今月14日までにマークする必要がある。08年北京から3大会連続でオリンピック(五輪)に出場し、数々の記録を塗り替えてきた第一人者も、ともに、その条件さえ満たせていなかった。まだ猶予期間は8日残るが、レースに出るつもりはなく、エントリーもない。
昨年の日本選手権も欠場を余儀なくされるなど、この数年はアキレス腱(けん)など故障が続く。「痛みはない」と言う。ただ全盛期の走りは遠い。自身が10年に出した100メートルの日本記録は11秒21。この日は1秒以上も遅れた。「まだ東京五輪が終わったわけではない」。苦しい模索の中で、必死に前を向いている。