ステーブルコイン「テラUSD」崩壊による600億ドル(約8兆6800億円)規模の暗号資産(仮想通貨)暴落に関連し、韓国当局から国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配されていたテラ創業者のクォン・ドヒョン容疑者が逮捕され、韓国法務部(部は日本の省に相当)が犯罪人引渡し手続きを開始した。
法務部は23日午前「”テラ・ルナコイン事件”に関連して国際手配されていたクォン・ドヒョン容疑者と彼の最側近が、モンテネグロ・ポドゴリツァ空港で現地警察に逮捕された」と明らかにした。
法務部は、ソウル南部地検のインターポールの国際手配および検挙要請に従い、主犯クォン・ドヒョン容疑者と共犯の疑われる人物を追跡していたところ、バルカン半島セルビアに滞在しているとの情報を入手し、セルビアに「緊急引渡し拘束」を請求していた。「緊急引渡し拘束」とは、韓国政府が外国で逮捕された犯罪者に対する正式な引渡し要請をするまで身柄を確保してほしいと当該国家に要請する制度だ。
先月中旬、ソウル南部地検・証券犯罪合同捜査本部長と法務部の国際刑事課長をセルビアに派遣し、国際共助上初めてセルビア法務省・検察・警察と協議して身柄確保を積極的に要請してきた。
クォン・ドヒョン容疑者らは、セルビアと国境を接するモンテネグロに移動し、ポドゴリツァ空港から偽造パスポートを利用してドバイに出国を試みたところで逮捕された。
法務部の関係者は「モンテネグロと韓国は『欧州犯罪人引渡条約』加入国である」とし、「法務部は法律と国際条約に従い、送還手続きを進める方針」と説明した。