ラグビー日本代表、23年W杯へ「出発点」地力差見せられるも手応え
[2021年6月27日21時19分]日刊スポーツ
モールの中で体ごと持ち上げられる松島(ロイター)
ハーフタイムに円陣を組む日本代表(ロイター)
<ラグビーテストマッチ:ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ28-10日本>◇26日◇スコットランド・エディンバラ
日本代表は全英・アイルランド代表ライオンズに10-28で敗れた。史上初の8強進出した19年ワールドカップ(W杯)以来1年8カ月ぶりのテストマッチとなったが、「スター軍団」に地力の差を見せつけられた。
一時、28点差をつけられた後半は途中出場したフランカー姫野和樹(26=トヨタ自動車)が歴史的トライを挙げるなどして意地を示した。
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日本代表は屈強なライオンズ相手に真っ向勝負を挑んだ。19年W杯メンバー14人が先発したが、前半は相手が得意とするセットプレーで圧力をかけられ、3トライを許した。0-28で迎えた後半10分に、代表初キャップのSH斎藤直人らが途中出場すると流れが一気に変わった。斎藤を起点とした速いテンポの日本らしい攻撃が戻り、同19分には今季ハイランダーズ(ニュージーランド)で活躍し、合流したばかりの姫野が歴史的トライを挙げた。その後も敵陣ゴール前で攻撃を続けたが18点差で敗れた。
ジョセフ・ヘッドコーチは23年W杯への「出発点」と位置づけた世紀の一戦を終えて「最後の5分はチームが形になった。ライオンズを良い形で(南アフリカ遠征に)送り出せる」と手応えを口にした。7月3日には19年W杯で勝利したアイルランド代表と対戦する。新生日本代表が、新たなスタートを切った。
[匿名さん]
◆全英・アイルランド代表ライオンズ イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドの各代表から選抜された選手による合同チーム。1888年からの歴史を誇り、現在は4年に1度編成されて南半球のニュージーランド、オーストラリア、南アフリカに遠征する。今回は09年以来となる南アフリカ遠征の年で、その前哨戦として日本戦が実現した。ホームでは16年ぶりのテストマッチ。ラグビー界でライオンズツアーはW杯に匹敵するビッグイベントとされている。
○…「スター軍団」は日本代表に格の違いを見せつけた。チームが始動してから約3週間で合流していない選手もいる中、序盤から接点の強さを生かして圧倒。前半7分にロックのA・ジョーンズ主将が左肩脱臼で退場するアクシデントに見舞われたが、戦力は衰えず主導権を握り続けた。ガットランド監督は、18点差の結果を受け「日本がタフなチームだと実感した。我々はこれから攻守ともに良くなる」と、本番の南アフリカ遠征モードに切り替えた。
[匿名さん]