鹿児島県と宮崎県にまたがる霧島連山の新燃岳では、今月17日以降、火山性地震が急増しており、きのうは1日の発生回数が200回近くに上った。
新燃岳では5月14日を最後に、1カ月以上、噴火が起きていない。
気象庁によると、新燃岳では火口直下を震源とする地震が過去3日間で急増しており、17日には104回、18日は198回、きょうは午後3時までに84回を観測。
振動の幅が大きな地震や、マグマや熱水の動きに関連して起こる地下の浅いところで発生する低周波地震もときどき発生しているが、火山性微動は、今月14日以降は観測されていないという。
新燃岳は5月14日を最後に1カ月余り噴火しておらず、前回の噴火が起きたのも4月6日以来、約5週間ぶりだった。
GPS衛星を使った観測では、3月中旬以降は地下深くでマグマが蓄積していることを示す山体膨張がみられていたが、5月上旬以降は目立った変化はないという。
気象庁は噴火の可能性があるとして、引き続き警戒レベル3を維持し、火口から3キロ以内では大きな岩の飛散、火口から2キロ以内では火砕流に警戒するよう呼びかけている。
一方、宮崎県のえびの高原硫黄山では、4月27日以降、噴火が観測されていないが、南側の火孔や西側斜面では噴気が続いている。
また今月11日以降、山頂南側の直径20〜30メートル程度の湯だまりの縮小が続いており、白濁していた沢の水も透明に戻っているという。
【日時】2018年06月19日(火) 17:10
【提供】ハザードラボ